チップ市場に新たな可能性を生み出すデジタルオーディオプロジェクタ

インスタット社では、デジタルオーディオプロジェクタ市場は2010年までに世界で9億3900万ドルに成長し、その製品に使われる半導体は同年までに3億3500万ドルに達すると予測している。

ヤマハが発売したデジタルオーディオプロジェクタは今年度、大きな評価を受けた。この新たなコンシューマ向けデバイスは半導体及びコンシューマ向け電子機器メーカにとっては大きなビジネスチャンスになる、とインスタット社は分析している。同社の予測では、デジタルオーディオプロジェクタ市場は2010年までに世界で9億3900万ドルに成長するとしている。更に、その製品に使われる半導体は同年までに3億3500万ドルに達すると見込まれる。

デジタルオーディオプロジェクタはいわゆる「腹話術」の電子版のようなものだ。人間が行う腹話術は「声の出し方を操作」し、更に口をあけずに話すというものであるが、デジタルオーディオプロジェクタも聴視者に対して同じようなことをする。腹話術師ではなくリスナーの前に置かれたスピーカーがサウンドのエネルギーを放射するのであるが、実は腹話術と似ているのはここまでである。デジタル信号処理によって、配列されたスピーカーはリスナーに多くのサラウンドな仮想音源を提供することが可能となる。デジタルオーディオプロジェクタ内で集約されたサウンドビームがアンプ/スピーカーの配列を通して放射される。一本のビームが細いので音が拡散することなく壁に反射することが出来る。フェーズディレイやビームコントロールの誘電性をプログラム化することで、リスナーは5.1及び7.1のサラウンド音源構成と同様の聴覚効果を楽しむことが出来るのである。

インスタット社のアナリストCris Kissel氏は次のように述べている。「デジタルオーディオプロジェクタはそもそも単体の製品として登場したが、実際にはビデオディスプレイの機器と統合されるようになるだろう。これは半導体メーカにとってはビジネスチャンスとなる。デジタルオーディオプロジェクタはサウンドビームコントロールの操作やフェーズディレイの計算などのために、DSP(デジタル信号処理)と高度なASICを組み合わせて利用している。このため、デジタルオーディオプロジェクタ市場は部品メーカにとっても魅力的なものとなるのである。

インスタット社の最新レポートは下記の内容が調査している:
- デジタルオーディオプロジェクタが現在ではホームシアターシステムに追加されるものであるのに対して、長期的な成功の要因としてはビデオディスプレイ機器に統合されるかどうかにかかっている。
- デジタルオーディオプロジェクタは現状では市場の大きいLCD TVのディスプレイに接続されているが、将来的にはプラズマTVとの組み合わせが多くなるだろう。
- デジタルオーディオプロジェクタは2007年までに年間100万以上のDSPを使い、2009年までには年間1億アレイの変換機を消費する。
- インスタット社は部品価格の低下や機器の統合化などの動向を詳しく分析することによって、デジタルオーディオプロジェクタの初期価格1300ドルは今後2-3年で大きく下がると見ている。

インスタット社の調査レポート「デジタルオーディオプロジェクタ技術、チップ、機器:Come On Feel the Noise」は新たに登場したデジタルオーディオプロジェクタ市場及び半導体市場を調べている。単体製品及びTV統合型としてのデジタルオーディオプロジェクタを調査し、部品価格の動向、半導体市場の可能性、どのような半導体アプリケーションが技術開発の要因になるかを5年間予測を含めて提供している。



◆調査レポート
デジタルオーディオプロジェクタ技術、チップ、機器:Come On Feel the Noise
Come On Feel the Noise: Digital Audio Projector Technology, Chips and Equipment
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