ウェブで動画や音楽をダウンロードしたら違法って本当?

2007年10月1日 14時03分

 文化庁文化審議会の小委員会が公表した報告書案が波紋を呼んでいます。ウェブ上には著作権者の許諾を得ていない音楽や動画が多く流通していますが、これまでは個人が家庭内などで私的に利用する場合は、違法コンテンツであってもダウンロードすることは認められていました。ところが、今回発表された報告書案通りに法改正された場合、私的利用目的のダウンロードも違法となります。文化庁はユーザーが違法コンテンツと知っていた場合などに適法を限定するとしていますが、果たして目論見通りに機能するのでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • 江島健太郎
    江島健太郎さん (エンジニア、アントレプレナー)
    いいたいことが色々ありすぎてどこから切り出せばいいのか見当もつきませんが、一点だけ。

    制度ないし契約というものは原則として「関係者のうちにある暗黙の合意を言葉にすること」であって、「人々の行動を規制するため」の恣意的な用法は社会的にはコストであるという出発点から、副作用もろもろ含めて評価して、得られるリターンのほうが確実に大きいと判断される場合にのみ実行するものです。

    こんなそもそも論を、法の専門家に向かってぶたなければいけない事態をとても残念に思います。

    技術というものは、ときとしてそれを生み出した人たちの想像さえ超えるものです。本案の場合、それを施行した場合の実効性をコスト・リターンともにそれなりにでも評価できる人たちが議論したようには思えません。

    こういう浅薄な議論を目にするたび、自分は(こんな稚拙で面倒くさい議論に巻き込まれずに済む)シリコンバレーに住んでて良かった、と思う一方で、日本には「帰りたくない母国」になって欲しくないので、無言ではいられませんでした。
    2007-10-01 09:58:13

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