アナリストの予想を上回った、2003年第3四半期のサーバ市場の成長

 調査会社IDCが26日(米国時間)に発表したところによると、第3四半期のサーバ市場は予想よりも早い速度で成長しており、低価格システムでの売上を中心に2%増加して108億ドルになったという。

 サーバ市場は2000年のピーク以来減少傾向にあり、2003年第2四半期に初めて上昇に転じた。2003年第3四半期について、IDCは1%の成長を予想していたが、実際にはおおよそ2%の成長を見せた。その要因として、台数が多く出る2万5000ドル未満の低価格システム販売の好調が挙げている。

 「世界のサーバ市場における好調さの要因の多くは、低価格サーバによるもの」と、IDCサーバグループのバイスプレジデントVernon Turnerは述べ、このセグメントが19.5%の伸びを示したと指摘した。だが同氏は、2四半期連続の売上の増加が、必ずしも長期的な回復傾向を示唆しているわけではないと注意を促している。

 サーバ市場が減退した原因として、売り手側に大幅な値引きを強いるような激しい競争があったことが挙げられる。加えて、近年顧客の財布のひもは固くなり、かつてインターネットブームや2000年問題が取り沙汰されていた時期に湯水のごとく使っていたIT分野への支出を切り詰めるようになっている。

 ほかに第3四半期の結果で注目すべき点としては、Linuxベースのサーバの販売額の伸びが挙げられる。同四半期のLinuxサーバの販売額は7億4300万ドルで、同年前期比49.8%と大幅な伸びを示し、また6四半期連続の増加となった。

 「Linuxは売上と台数の面で、ほぼコンスタントに成長を続けている」と、IDC調査部門のバイスプレジデントJean Bozmanは説明。米SCO GroupがLinuxに対して法廷闘争を繰り広げているにもかかわらず、「とにかくみんながLinuxを購入しているようだ・・・この傾向は加速している」(Bozman)

 サーバメーカーのトップ4は、1位から順番に米IBM、米Hewlett-Packard(HP)、米Sun Microsystems、米Dellで、この上位4社で市場全体の売上の80%を占めている。このなかで、首位のIBMはHPを引き離し、またDellはSunのシェアを奪っている。また4社のなかでは、唯一Sunが売上を減らしており、9.3%減の11億7000万ドルとなった。最も伸びが大きかったのはDellで、11.6%上昇の10億3000万ドル。なお、市場全体に占めるSunのシェアは10.8%で、いっぽうDellは9.5%だった。

 IBMの売上は6.6%増加して33億7000万ドルで、市場シェアは31.1%となった。いっぽうHPの3.5%増加の30億ドルで、27.7%のシェアを占めた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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