加ザンドロスに新CEO--デスクトップ用Linuxの新バージョン発売も

 デスクトップ市場への参入を試みて失敗に終わったカナダのCorelから、そのソフトウェアを引き継いだ加Xandrosは、新しい最高責任者を任命し、また11月後半に同製品の新バージョンをリリースする予定だと発表した。

カナダのオタワを本拠地する同社の新CEOに、Andreas "Andy" Typaldosが就任することになったと、同社は28日(米国時間)に発表した。Typaldosは、Linux Global Partnersを通じて、Xandrosの設立当初から投資を行っており、また同社と関連のあるLinux系ベンチャー企業、米Ximianや米CodeWeaversに対しても初期の資金提供をしている。さらに同氏は、送電線を通じてデータを転送するための半導体会社、米Enikiaの会長も務めている。

 Xandrosは、普通のデスクトップユーザー向けにカスタマイズしたLinuxを販売している。 同社は、自社の製品のバージョン2.0にあたるソフトウェアを、11月24に発売する予定であると、この35人の会社でセールスおよびマーケティング担当のバイスプレジデントを務めるDave Finklesteinは語った。

 Xandrosの創業者であり、前CEOでもあるFrederick Berensteinはフルタイムの社員として同社に残るが、Xandrosではもっとビジネス経験の豊かなリーダーを求めていた、とFinklesteinは説明している。

 デスクトップ用Linuxの市場は参入が難しい。その理由の大部分は、米Microsoftが圧倒的なシェアを持ち、またLinuxを利用するのに技術的な知識が求められることにある。

 これまでデスクトップ用Linuxは、米Red Hatや独SuSE Linuxのような定評のあるLinuxベンダーにとって優先順位の低いものだったが、こうしたベンダーも最近では、機能をフル装備したコンピュータを必要としない従業員が働く企業に対して、デスクトップでもLinuxを使うというアイデアを、前よりも熱心に売り込み始めている。がいる会社単位での購入者に対して狙いを定めている。また、SuSEとデスクトップLinuxに関して提携している米Sun Microsystemsも、この市場への進出を試みているところだ。

 Corelは、Microsoftの牙城であるデスクトップ分野を狙う野心的な計画が失敗に終わった後、2001年8月に同社のLinuxソフトをXandrosに売却した。Xandrosは、自社製品のバージョン1.0を2002年に発売した。

 現在はXandrosバージョンとなっているCorel版のLinuxは、Debianプロジェクトで開発を進めるLinuxをベースにしている。大規模な非営利のプロジェクトであるDebianは、たくさんの要素をRed Hatのような企業の製品と共有しているが、ソフトウェアのアップデートに使われる“deb”ツールのように、いくつかの異なったコンポーネントを使っているところもある。Red HatやSuSE、そして大部分の商用Linux製品は、ソフトウェアのインストール及びアップデートには、Red Hat Package Manager(RPM)を利用している。

 Xandrosの製品には、Intel系マシン上で動くLinuxシステムでWindowsプログラムを動かせられる、CodeWeaversのCrossover Officeソフトが同梱されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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