「ハッキングは売名行為」-セキュリティ企業トップ、告発される

 セキュリティベンダーの米Forensic Tec Solutionsの経営者が、政府や軍関係の複数のコンピュータに昨年侵入したことを発端とする一連のコンピュータ犯罪の容疑で、米国時間30日に連邦検察当局から告発された。 

 同社は2002年の8月、米国で最も機密性の高いコンピュータのセキュリティをコンサルタントが容易に突破できてしまったのは、これらのコンピュータシステムに欠陥がある証拠だとWashington Postに語り、一連の攻撃を公表していた。

 米連邦検事局カリフォルニア南地区支局は9月29日、Forensic Tec社長のBrett Edward O'Keefeを共謀と5件のコンピュータ犯罪法違反の容疑で告発する、2003 年1月の大陪審による訴状を開示した。この告発状では、サンディエゴに本社を置くForensic Tecの行動について、小さな会社がクライアント獲得目的で行った売名行為だと断言している。

 「その行為が新しいクライアントの獲得や自社の宣伝につながり、それによって利益を生み出すことを期待して、政府や民間のコンピュータに不正アクセスしてコンピュータのファイルをコピーすることが(侵入の)目的だった」(告発状の内容)

 連邦検事補のJohn Parmleyによると、Forensic Tecの共同創業者であるAljosa Medvesek と経営責任者のMargaret Ann Laufferは先週逮捕され、検察当局との司法取引に応じて既に別件で有罪判決が言い渡されているという。O'Keefeからコメントを得ることはできなかったが、まだ弁護士を依頼していないことを明かしてくれた。

 今回の逮捕劇は、Washington Postに記事が掲載された翌日に、FBI と陸軍犯罪調査部がForensic Tecの事業所を家宅捜索したことから始まった1年に及ぶ調査の成果だ。米連邦検事局カリフォルニア南地区支局の発表した声明によると、その後、米国海軍、サンディエゴ地方犯罪科学研究所、そして米国防総省、エネルギー省、およびNASA の各監察総監室も調査に加わったという。

 当時、O'KeefeはReutersに対し、「名乗り出るのことは確かにリスクだったが、これらのネットワークへの次の侵入者が善意の人間であるかどうか分からないのであれば、我々が行動を起こすしかなかった」と語っていた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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