ゲイツ氏とバルマー氏、テクノロジの将来を楽観視

文:Lance Whitney(Special to CNET News) 翻訳校正:編集部2009年05月25日 11時56分

 Microsoft会長のBill Gates氏と最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏は先週、同社の第13回年次CEO Summitでの講演で、テクノロジはやがて現在の不況から回復し、それに伴って産業も持ち直すだろうという楽観的な考えを示した。

 このイベントは非公開だったが、MicrosoftはGates氏とBallmer氏が米国時間5月19日に行った基調講演を記録した4つのクリップを公開した。両氏は講演で、将来に対する楽天的な見方を提示している。

 Gates氏はサミットでの基調講演において、今日はかつてないほど革新の機会にあふれているため、同氏は経済に関して、全体として非常に楽観視していると述べた。「製薬会社は、生産量を元の高い水準に戻るだろう。ソフトウェアやIT革命について言えば、私たちはほんの始まりの段階に過ぎない。私たちは教育とコミュニケーションのために何ができるのか、そして、それは世界市場の効率性にどういう影響を及ぼすのか。私たちは、今まさにそのスタート地点に立ったところなのだ」(Gates氏)

 CEOのBallmer氏も講演で、「情報の未来、そして、それにPCや電話、テレビがどのように関わっていくのかを考えたとき、私は将来について悲観することなど何もないと思う」と述べ、前向きな見解を示した。

 Ballmer氏は、ビジネスをけん引するインターネットの力に対して、確固たる信念を示し、「おそらく、インターネット革命は後半戦に突入したと考えている人もいるだろう。しかし、私たちはまだハーフタイムに入ろうとしているところなのだ。企業やIT部門がインターネットの利用を拡大するにつれ、これからも信じられないような変化が次々に起きるだろう」と述べた。

 さらに、Ballmer氏は、今後も研究への投資を続けることが重要だと考えており、次のように付け加えた。「革新は、これまでと同様の速いペースで進んでいく。人々は、今後は資金が削減されるから、そんなことは不可能だ、と言うだろう。しかし、私はこの業界で研究開発予算を削減している人を誰も知らない」(Ballmer氏)

 2009年のCEO Summitには、News Corp.のCEOであるRupert Murdoch氏やAmazon.comのCEOであるJeff Bezos氏、Berkshire HathawayのWarren Buffett氏を含め、100人を超える主要ビジネスリーダーが参加した。2009年のサミットでは、「Managing Through the Recession(不況時における経営)」や「Speed, Scale and Smarts: Strategies for Multinationals in Turbulent Times(スピード、スケール、スマート:動乱の時代における多国籍戦略)」など、不安定な経済に関連する話題が多数取り上げられた。

 多くのテクノロジ企業と同様に、Microsoftも世界不況の影響を受けている。同社が4月に発表した2009会計年度第3四半期の決算では、売上高と利益が減少していた。同社はコスト削減策として、世界中で5000人を削減する計画を立てており、既に従業員のレイオフを開始している。同社は、「Windows 7」や「Windows Server 2008 R2」「Office 2010」「Microsoft Exchange 2010」など、今後1年かけての新製品の拡充で、状況が好転することを望んでいる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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