Microsoftの最高研究戦略責任者(Chief Research and Strategy Officer:CRSO)Craig Mundie氏は米国時間2月24日、同社の社内向け年次サイエンスイベントTechFestの冒頭で、研究費を削る企業は自らを危険にさらしていると指摘した。
同氏は、「大多数の企業の寿命は非常に短い」と述べた上で、大規模な一流企業も存続できるのは30年程度だと付け加えた。
「企業は研究に投資しなければ、成功はおろか存続もままならないだろう」(Mundie氏)
Microsoft Researchの責任者Rick Rashid氏はより単刀直入に表現した。
「(研究への投資は)まさに市場で生き残るための投資だ」(Rashid氏)
Rashid氏によると、Microsoftがソフトウェア事業を開始して間もない頃、社員数がわずか数千人だった同社は基礎研究に乗り出したが、他のソフトウェア企業は異なる選択をしたという。
「当時の競合企業の大半はすでに存在しない」(Rashid氏)
Mundie氏は、TechFestで今週公開された技術のうち、Microsoftが不況を乗り切る上で役立つ可能性のあるものはどれかと尋ねられ、コンピュータ業界がマウスとキーボードを乗り越えるのに役立ついくつかの新しいコンピュータインターフェースを挙げた。
一方Rashid氏は、どのような研究投資が後々利益を生むかは予想しづらいと指摘した。
Rashid氏は「将来、どんな技術が必要になるか分からないからこそ基礎研究に投資するのだ」と述べ、さらに「仮にどんな製品になるのか事前に分かっていたら、それは基礎研究ではない」と付け加えた。
Microsoftは24日、数十種類のプロジェクトをマスコミに公開した。
25日からはMicrosoftの社員向けに、より広範な技術が公開される。
TechFestの目的は、Microsoftの製品グループの社員らに研究所で開発中の技術を紹介することにある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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