カカクコム、映画情報サイト買収--エンタメ系強化で利用者層拡大

島田昇(編集部)2007年02月20日 21時59分

 商品比較および掲示板サイト「価格.com」を運営するカカクコムは2月20日、映画情報サイトを運営するエイガ・ドット・コムを買収すると発表した。

 価格.comには映画関連コンテンツがDVDのカテゴリーで存在しているが、コミュニティの活性化などには劇場公開時点の情報提供が必要と判断。将来的には動画配信サービスなども視野に入れ、エンターテインメント関連コンテンツの強化で男性中心の利用者層を女性などにも広めていきたい考え。

 カカクコムは4月1日付でエイガ・ドット・コムの発行済株式70%を7000万円で取得して子会社化。代表者は現代表取締役の駒井尚文氏と高橋直樹氏が継続して務め、カカクコムからは数人の役員を派遣する。

 株式取得後、カカクコムは商品データベースの充実とコミュニティ機能を追加する方針。エイガ・ドット・コムが運営する「eiga.com」は、映画に関する独自ニュースの配信能力に強みがあるとしている。カカクコムの掲示板運営などのノウハウと融合することで、ニュース配信と消費者参加型コンテンツの相乗効果が得られると見ている。すでに展開しているDVD情報のコミュニティとも連携し、相互送客などによるさらなるサイト活性化を図る。

 将来的にはビデオ・オン・デマンドなど動画配信サービスにも発展させていきたい考えで、既存の動画カテゴリーとの連携も視野に入れている。

 eiga.comは1998年設立の映画情報サイトで、月間訪問者25万人とポータルサイトなどが手がけるサービスなどを除いた独立系サイトでは最大級の規模だという。売上高は4800万円で、営業利益は数百万円程度だと思われる。

 カカクコムはパソコンや家電製品の情報サイトとして成長。近年、男性中心の利用者層からの脱却を迫られている。一方、約2年前から旅行サイトの「フォートラベル」、レストランサイトの「食べログ」など別ドメインのサイトを展開し、利用者層の幅は広がりつつある。eiga.com買収もその一環となる。

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