データを読み解き、経営に活かす仕組みを構築するさまざまな方策を探る

CNET Japan Ad Special2013年12月26日 12時30分

すでにあるデータ同士の関連性をみて、競合より早く解を見つけ出す


クリックテック・ジャパン
マーケティング本部 本部長
安部知雄氏

 クリックテック・ジャパン マーケティング本部 本部長 安部知雄氏による講演は、「データを使いながら試行錯誤できる分析プラットフォーム『QlikView』」との表題だ。ICTの進化、企業を取り巻く環境が激しく変化し、状況が、これまでになく高速に動いているなか、今、必要なマーケティング分析は「考えてから、走るのではなく、走りながら考える」ことだという。

 では、マーケティングで求められる分析とは何か。一般に分析とは「データの中身を明らかにすること」であり、基本的には、それが、データアナリストや、データサイエンティストの仕事だ。しかし、マーケティング分析という観点では、「中身を明らかにする」だけでは事足りず、分析したいと考えるモチベーションがいささか異なるという。たとえば、新規ビジネスの開発であったり、コスト削減であったり、利益拡大などとなる。

 そこで、安部氏は、構想力に注目、スティーブ・ジョブズ氏の例を引用した。「ジョブズ氏は、あるインタビューで、iPhoneを創造するに当たり、世の中に既に存在する技術をつなぎ合わせただけ、と表現している。目的の達成をめざし、要素を組み合わせる構想力が重要だ。データ分析もそれに似ている。すでにあるデータ同士の関連性をみて、競合より早く解を見つけ出すこと。バラバラに散らばったデータをつなぎ合わせ、文脈を読み取ることが、マーケッターには求められる」と話す。

 同社が提供する「QlikView」は、新たな発想で開発されたBIツールだ。従来型のBIは、まず要件定義を必要とする。たとえば、どうすれば、コストが削減できるか。生産効率が上がるのか、というようにしてから、今度は、データソースを確認、DWHやデータマートを開発し、ユーザーインターフェースをつくる--との工程になる。「どんなデータを見たいのか。予め決めておかなければならない。切り口の異なるデータを見たいということになると、最初からやり直しが必要になる」と、安部氏は語る。つまり、見たいと思うデータを見せてくれるのが従来のBIツールだ。しかし、ビッグデータ内のどのデータを見たいかをあらかじめ決めることはできるのだろうか?

 これに対し、「QlikView」では、データソース確認、ロードスクリプト開発、ユーザーインターフェース開発という流れになる。従来のBIは階層構造であり、地域、都道府県、製品、販売担当といった項目があれば、階層を順にたどっていく形式でドリルダウンしていく手法だ。「QlikView」は、これらのような項目は、相互に連携する構造となる。インメモリ型を採り、データを元のサイズの10%に圧縮するため「ビッグデータの中から、どのようなデータを拾い上げるのか、当初から決めることなく、膨大なデータから、業務に必要な情報を、その場でその瞬間に探索することができる」(安部氏)という


 この製品で、活用されている「連想技術」は、すべてのデータを論理圧縮し、メモリ上に展開するため、ディスクI/Oがなく、高速に扱うことが可能になっている。ある地域では、この製品が売れているのに、他の地域では売れていないのはなぜか。というような疑問、思いつき、"連想"に即した質問を投げかけ、答えを見つけられる。分析を始める前には想定もしていなかった質問や気づきに対する解が得られるのである。そして、同じ項目名で、同じ値の情報は物理的に一度しか保持しないので、結果的にデータ量が削減される。


 安部氏は「自由な発想に基づき、さまざまな軸を切り口に、多角的に検索することで、見えなかったものが浮上してくる」と強調する。ユーザーは、いろいろなことに気づくことができ、売れ行きの好不調の理由や、それがわかった結果、新たな施策の実行につながるなどの利点があるという。マーケティング分析における重要なポイントは、次にどんな施策(アクション)をとるべきかの意思決定に役立つような情報を、試行錯誤を繰り返しながら導き出せるか否かである。「QlikView」のパーソナル版は、個人利用に限定(企業で利用できないということではなく、各PCに紐付くという意味合いだ)されるが、無料、無期限で使える。「まず、ぜひ、連想に基づく分析をはじめていただきたい」と、安部氏は呼びかけた。

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