いまや、ビッグデータが脚光を浴び、その重要性や活用が論議されているが、やはり、どう管理していくべきかが大きな課題になっている。「ビッグデータは、多大なインフラ投資をしたとしても、現場のユーザーが容易く利用できるような仕組みがなければさして意味はない」と、ビーム氏は指摘する。
ビッグデータは例えてみれば「日本でいえば、富士山のように、一か所に膨大なデータの塊が聳え立っているわけではない。実際には、多くの山が、あちこちにあるようなものであって、データは一つにまとまっていない」(ビーム氏)のが実情だ。ビーム氏は「ビッグデータの真の価値は、データの関連性や背景にある。ここでも重要なのは、これはなぜという質問の解を得られることだ。ビッグデータのような巨大なデータ量を扱うのにも、連想技術をもつ「QlikView」は適している」と述べた。
グーグルの塩入氏はグーグルが展開するサービスからは、とてつもないビッグデータが生成されていることを指摘する。「Youtubeにアップロードされるビデオは、毎分72時間、Gmailのアクティブユーザー数は4億2500万に達している」。同社は、これらの巨大データ群を高速分析する技術「Dremel」を開発した。大規模並列クエリインフラとして、2006年から運用開始している。数百億件のフルスキャンが数十秒で完了するという。
グーグルは、「Dremel」のサブセット「Google BigQuery」を2012年5月に公開している。「Dremel」と同等の機能を、クラウドにより、従量課金で利用することができる。数億、数十億単位のレコードに対するクエリに数秒から十数秒で応答する。
同社では、現場のビジネスユーザーが、BigQueryを使いやすくするため、QlikViewを活用している。「QlikViewの持つ、直感的なユーザーインターフェースを用い、クエリで結果をとりにいくことができる」(塩入氏)わけだ。塩入氏は「Googleクラウドプラットフォームは分単位での分析が可能だ。BigQueryにより、低コストでリアルタイム分析ができる。ここで、QlikViewを使えば、トライ&エラーをしながら、検索することで、大量データの中から、宝の山を見つけ出せるのではないか」と語った。
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