わずか200gのナノ一眼「PENTAX Q」徹底解剖--第4回:デジタルフィルター&アクセサリー編

CNET Japan Ad Special 加辺友明2011年09月16日 16時00分

第1回:ファーストインプレッション
第2回:静止画撮影編
第3回:静止画&動画撮影編
第4回:デジタルフィルター&アクセサリー編

最終回となる今回は、前回までの記事であまり触れられなかったデジタルフィルターについて解説しよう。同じ写真でもデジタルフィルターを加えると思わぬ作品に仕上がるのでぜひ試して見てほしい。また、PENTAX Qと合わせて使えるアクセサリーについても紹介する。

写真撮影の楽しみを変えるデジタルフィルター

 ここではいくつかの作例とともに、デジタルフィルターの効果について説明する。使用レンズはレンズキット標準のQマウントレンズで最も性能が高い単焦点47mm(35ミリ判換算)F1.9の「01 STANDARD PRIME」と、焦点距離 27.5~83mm(35ミリ判換算)F2.8~F4.5のズームレンズ「02 STANDARD ZOOM」。なお、記録形式がRAWとRAW+では、デジタルフィルターは使用できないので注意が必要だ。

 「色抽出」とは、特定の色だけを残し、あとはモノクロに加工できるというフィルターだ。PENTAX Qでは赤、紫、青、水色、緑、黄の中から最大2色を選んで抽出できる。1色抽出では物足りない感じがする時でも、2色抽出すると華やかさが出てくる。

 作例では、最初に黄色系一色を選んで抽出してみた。色が強調されているように見える。次に黄色と赤の2色を選んで抽出した。色抽出には色を選択するだけでなく、抽出した色の感度も5段階で設定できる。

 「水彩画」フィルターを使用すると水彩絵の具で描いたような淡い仕上がりに撮れる。モニターを見ながら強度と彩度が調整でき、被写体の輪郭が強調される。作例では、ケイトウの花を撮ったもので、葉の妙脈がはっきりと現れた。

 ネガフィルムのように撮れる「ネガポジ反転」で、色相をすべて180度反転してみた。ピンク色だった花は緑に近い色へ、黄色の花は青色へと反転されている。作例では、ケイトウの花を撮影したが、効果的な使用シーンが思い浮かばなかったので、今後色々なシーンで試してみたいと思う。

 「ポスタリゼーション」は色の数を極端に減らした写真が撮れるというものだ。例えば微妙にグラデーションがついたような写真は、同一の色にまとめられ表示される。風景を撮るとこちらの方が絵の具で描いたようになる。

説明 色抽出。黄色1色のみを選択した
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説明 水彩画
(1/200, F5.6, ISO 125, +0.3EV)

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説明 ネガポジ反転
(1/160,F5.6,ISO 125 +0.3EV)

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説明 ポスタリゼーション
(1/200 F5.6 ISO 125, +0.3EV)

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 実際にその場面を忠実に映像再現すると、記憶よりも印象が薄いと感じることがある。そう感じた時は一度普通に撮影してから「ハイコントラスト」で撮影すると、印象に近い仕上がりになる。

 作例は台風が去った後の空を撮影したもの。くもり空を長く目にしていたので、青空が印象的に感じた時の1枚だ。青を強調したかったのでハイコントラストで撮影した。

 次に、ハイコントラストで夕焼けを撮影してみる。しかしその日の夕焼けは思ったような赤く染まらなかったので、強制的にシーンモードの「夕景」に設定して撮影してみた。デジタルフィルターでも色調は変更できるが、ハイコントラストの画質をそのまま残したかったので、色温度を調整した。

 雨に濡れた木肌もハイコントラストで撮影し、苔の緑色を強調した。スポット測光で木肌に付いている苔に露出を合わせたので背景が白く飛んだ。

 また、PENTAX Qには、デジタルフィルターの他に、カスタムイメージという機能がある。デジタルフィルターは主にコントラスト系の補正だが、カスタムイメージは色の調整だ。さらに、この2つを組み合わせることで121通りもの撮影ができてしまう。しかも同じ設定で静止画にも動画にも使うことができる。


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