わずか200gのナノ一眼「PENTAX Q」徹底解剖--第2回:静止画撮影編

CNET Japan Ad Special 加辺友明2011年08月19日 17時00分

撮影しながら合成もできる、楽しさ広がる撮影機能

 フィルムカメラを使用していた時、たまに多重露出で撮影したことがあったが、露出の設定が難しかった。カメラが測光する明るさのままで多重露出すると露出オーバーになってしまうからだ。そのため、自分で計算して露出を補正していた。

 PENTAX Qでは、多重撮影枚数に応じて露出値を自動的に算出してくれる「多重露出」機能を搭載している。画像編集ソフトで合成することもできるが、操作は多少の手間がかかる。この作業をカメラ側でやってくれると簡単に幻想的な写真が撮れるだろう。

 また、間隔と枚数を設定した上で撮影するインターバル機能も備える。ペンタックスにはPENTAX Q以外にもこの機能を搭載したカメラが多い。使い方はいろいろあるが、カメラを車のヘッドレスト横に取り付け、5分おきに撮影しながらドライブに出かける、首からぶら下げて1日中タイマー撮りし、1日の行動を見るなどの使い方ができる。後者は特に小さくて軽いカメラでないと撮影が難しいため、PENTAX Qは最適といえるだろう。

説明 インターバル撮影設定画面
※クリックすると拡大画像が見られます

 ただ残念なのが、多重露出と一緒には使えないことだ。これができると、たとえば月食が進行する過程の連続写真などが簡単に撮れる。これも今後に期待したいところだ。多重露出とインターバル撮影は意外性があり、静止画とは言え面白い使い方がもっとあると思う。

 最近ではコンパクトデジタルカメラでもRAWファイルを用意している機種があるが、PENTAX QのRAWファイルにはアドビ システムズ提唱のDNG形式が使われている。このため、製品が発売されてすぐにPhotoshopなどの画像処理ソフトを使うことができる。独自形式だとアドビ システムズが提供するCAMERA RAWというアドインに登録されない限り、アドビシステムズのソフトで処理ができない。発売後数カ月あるいは半年間程度、カメラメーカー提供のソフトでしか見ることができないのだ。

 2回にわたりPENTAX Qの静止画撮影機能をメインに紹介してきた。繰り返しになるが、一番感動したのは、ISO感度を気にしなくても良いという点だ。次回は動画撮影について説明する。PENTAX Qではインターバル動画という機能があり、これが面白い。乞うご期待である。

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