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IoT最前線 「IoT活用で実店舗の
顧客エンゲージメント向上」 〜データドリブンな意思決定を実現する「スポーツクラブ ルネサンス」の取り組み〜

 フィットネスクラブやスイミングスクールをはじめとするスポーツクラブ事業で有名なルネサンスが、IoT活用に乗り出した。これまで計測が難しかった店舗内の“接客”や“スタッフの動き”を可視化・分析し、データドリブンなマーケティングを行うことで、顧客エンゲージメント向上へ取り組んでいる。担当者に話を聞いた。

スポーツクラブが取り組むIoT活用とは?

 ポケットに入る小型センサをお客様の入退館時の接客を担当するフロントセールススタッフが常備し、店舗内での人の動線を可視化することで接客力の向上とその先にある「顧客エンゲージメント向上」につなげる。利用したのはRaspberry PIと持ち運びしやすいようにポケットサイズの箱に入れたビーコン。複合スポーツクラブを全国展開するルネサンスがフィットネスクラブの運営の中でIoTを活用した実証実験を行い、成果に繋げようとしている。

 両国を本拠に、「スポーツクラブ ルネサンス」、女性専用フィットネススタジオ「Demi」「Burnista」「Prier」、介護リハビリ施設「元氣ジム」などを全国150ヵ所以上で展開する同社。企業理念に「生きがい創造企業」を掲げ、顧客に対して健康で快適なライフスタイルを提案することを目指している。

 健康で快適なライフスタイルに欠かせないのが「継続」だ。一時的なダイエットや体力づくりにとどまらず、継続して身体を動かす習慣を身につける必要がある。とはいえ、現代人は忙しく飽きっぽい。そこで、同社は、フィットネスクラブにおいて、ジム、プール、スタジオ、テニスコート、サウナ、リラクゼーションルームといった設備を組み合わせることでさまざまな価値を提案。さらにトレーナーがモチベーションを維持できるよう、適切な指導とアドバイスを適切なタイミングに行うことで、健康で快適なライフスタイルの定着化を支援している。


ルネサンス
スポーツクラブ事業企画部
フロントセールスチーム課長
瀧田圭介氏

 ルネサンスのスポーツクラブ事業企画部フロントセールスチーム課長である瀧田圭介氏は、こう話す。

 「お客様一人ひとりに合わせて密なコミュニケーションを取ることがお客様の満足度を向上させ、継続して来店いただくきっかけになっています。『顧客エンゲージメント』という言い方がありますが、当社ではこれを『顧客感動満足』と呼び、お客様に感動していただけるさまざまな施策を展開しようと試みています。私が担当するフロントセールスの立場から取り組んだのが、今回の店舗でのIoT活用の施策なのです」

 IoT活用をサポートしているのは「ニフティIoTデザインセンター」だ。同センターは、富士通クラウドテクノロジーズが提供するサービスで、IoT活用に関して、ビジネス企画から検証、本番運用までを一貫してサポートすることが特徴だ。ルネサンスの亀戸クラブ、曳舟クラブの2店舗において2017年3月から6月末までに実証実験を行ってきた。

データの価値化が顧客感動満足につながる

 瀧田氏が率いるフロントセールスチームの主な業務は、店舗の受付で顧客に対して施設やサービスの活用方法を提案することだ。入会受付時にその顧客のニーズにあった施設やプログラムとその利用頻度をご提案し、会員種類のプランニングを行う。また早く効果に繋がるようパーソナルトレーニングに向けたアドバイスを行ったりする。その他の入退館時の接点を含め、顧客一人ひとりに合った提案を行うことができるかで、顧客の満足度や再来店の頻度が如実に変わってくるという。

 もちろん、顧客満足度とリピート率は、スポーツクラブの経営にも直結する課題だ。従来型のチェーンストア経営のような、新規出店と新規顧客の獲得を繰り返すようなビジネスモデルでは業績拡大に限界がある。サブスクリプションビジネスとしてリピート顧客をいかに維持していくかが重要な経営課題になってきているのだ。その意味でもフロントセールスの取り組みには大きな期待がかかっている。瀧田氏は、こう話す。

 「顧客感動満足を高めるためには、従業員感動満足を上げないといけないと思っています。昨今のフィットネスクラブでは無人化も進んできていますが、われわれは、適切なタイミングでのスタッフとお客様とのコミュニケーションが、お客様の運動継続に貢献すると考えています。適切なタイミングでお客様との接点に使う時間を確保するためには、まずは店舗内で各スタッフがどういった動き方をしているかを把握する必要がありました。IoTを活用し、精緻なデータを取得することで、具体的な改善アクションにつなげたいと考えました。」

 瀧田氏は、このような顧客エンゲージメント向上を目的とした人材配置の最適化の取り組みを数年前から構想していた。ビーコンや無線などを使って人の動線を可視化できると考えていたが、具体的にどのように取り組んでいけばよいかははっきり分からなかった。


富士通クラウドテクノロジーズ
西尾敬広氏

 そんなときに出会ったのがニフティIoTデザインセンターだった。瀧田氏は、とあるセミナーに参加して、富士通クラウドテクノロジーズの西尾敬広氏が行っていたIoT活用に関する講演を聞き「これだ」と直感したという。すぐに西尾氏にコンタクトを取り、同社の取り組みの狙いを説明してアドバイスを求めた。

 「話をしていてとても心強かったのは、われわれがなぜスタッフの効率的な配置にこだわっているかをすぐに理解してくれたことです。IoT化の最終的な目標はスタッフがヒトで行った方が良いことに注力して顧客感動満足を高めるためであって、けっして人員のスリム化などではありません。その辺りに共感してくれたことで、取り組みを一気に進めることができました」(瀧田氏)

 「瀧田さんのお話や、ルネサンス社の企業ポリシーをお聞きして、コスト削減、効率化を目的にするよりも、付加価値や企業価値を上げる施策をご提案したいと思いました。過去にも、ビーコンなどを活用した取り組みを実施されていましたが、その時は目的設定がかなり広範囲だったようなので、もっとフォーカスを絞ることと、IoTは手段でしかないですが、データドリブンで意思決定を行っていくための最大の武器になり得ます。ですので、IoT活用によって得られるデータに着目し、分析結果からアクションプランを導き出す施策をご提案しました。このいわゆる、データの価値化のプロセスが大事だと、私たちは考えています。」(西尾氏)

提供:富士通クラウドテクノロジーズ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2017年12月31日