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エンターテイメントをいい音で!--高音質の証し「DTS」

高音質の証し"DTS"③ DTS対応PCを体験!

「DTS Premium SuiteTM」搭載 オンキヨー「E7シリーズ」を試す!

オンキヨー「DE715」 オンキヨー「DE715」 オープン価格(直販価格9万9800円~)

 DTSサウンドは今やAV機器の世界に止まらず、ゲーム機やカーオーディオ、さらにはPCの分野にまで進出し、高音質の代名詞として世界中に広がっている。その音質をさっそく体感したい、ということで「DTS Premium Suite」を備えたPCの試聴にトライした。

 動画コンテンツや音楽、テレビやradikoにYouTube。豊富な音響、音楽コンテンツがあるのに、音質だけはイマイチ。それがPCに対する一般的な評価だろう。これだけ充実したコンテンツがあるなら音質にもっとこだわっていいはず。そこで登場したのがオンキヨーの「E7シリーズ」だ。

 今回注目したいのはDTS Premium Suiteへの対応だ。DTS Premium Suiteとは、PC向けに用意されたDTSのオーディオソリューションの最上位に位置する規格で、下記の5つの機能を搭載したパックのこと。

  • 「DTS-HD Master Audio」:ロスレスで7.1chまでの再生ができる規格
  • 「DTS ConnectTM」:PCをホームシアターに光ケーブルで接続する機能
  • 「DTS Surround Sensation UltraPCTM」:ステレオスピーカーやヘッドホンでサラウンド再生ができる機能
  • 「DTS SymmetryTM」:異なった音量レベルのソースを一定に保つ機能
  • 「DTS BoostTM」:PCやハードウェアの制限を超えて音圧を最大限に高める機能
PC本体にはBlu-ray Discドライブが搭載されており、「DTS-HD Master Audio」のロスレスのBlu-ray Discソフトも再生できる。最大7.1chのDTS-HD Master Audioはもちろん、ほかのDTSフォーマットも全て再生できる

 これらの機能のうち、PCでも手軽に効果が得られるのがDTS Surround Sensation UltraPC。ステレオスピーカーやヘッドホンでサラウンドを楽しむ機能だ。ステレオ音源でも、サラウンド音源でも広がりのある、3次元の音の空間を作りあげてくれる、いわゆるバーチャルサラウンド技術だ。

「DTS Surround Sensation UltraPC」を試す!

 早速、DTS Surround Sensation UltraPCを試すために、Blu-ray Discの視聴に入ろう。使ったのは「アバター」(20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン)のチャプター30。後半の戦闘シーンだ。

 PC側で音の設定を見てみると「Surround Sensation」「LFE Mixing」「Voice Clarification」「Bass Enhancement」という機能のオン/オフが選べるようになっていた。

 まずは、すべてオフの状態で視聴を開始。PCにしてはクリアで良い音だ。しかし、ステレオの移動感だけはあるがどうにも薄っぺらい。音場も画面から30cmくらいに広がるイメージで、広い空間を描けていない。

 そこでSurround Sensationをオンにした。するとそれぞれの音の定位がはっきりしてきて、音像の明瞭度が上がる。音の空間も視聴位置まで広がってくるが、セリフはしっかりセンターに位置しており、しかも音の広がり方がわざとらしくない。

 たいがいのバーチャルサラウンド機能は大げさでこけおどし的な部分がどうしてもあり、長時間視聴していると疲れてしまう。しかしSurround Sensationは、とても自然なサラウンド感がある。この“自然”というのは以前からDTSのキーワードなのだが、やはり最新のバーチャルサラウンドでも、そのテーマは脈々と受け継がれている。

 次にLFE MIXINGをオンにしてみた。低域の再現が重たくなるのだろうと予想していたが、しっかり下がるのはもちろん、セリフや効果音それぞれがさらにクリアになっている。低音部分が加わることでにごりがとれた印象だ。

 ついでVoice Clarification Technologyをオンにする。激しい効果音の中でも声がより立体的にはっきりとしてきた。ボリューム感が全体に増すが、セリフは明瞭になる。セリフにつけられたエコー成分もハッキリするのでどんな空間でその声が話されているのかがわかるようになる。

 Bass Enhancement Technologyはそれほど大きく変化があるわけではないが、より安定感のある音になる。不自然に割れた響きが減る感じだ。

 ヘッドホンでのサラウンド感も試してみたが、とてもいい。いわゆるバーチャルサラウンドの場合、音を広げるところばかりに集中してしまい、不自然な空間ができあがってしまう。だがDTSではとても自然な広がり方。さらに個々の音像に重みがあるので、リアルな迫力を出してくる。さらにBGMや効果音からセリフが独立しているのも気持ちが良い。

つぎに「DTS Connect」。光ケーブルでAVアンプや5.1chシステムに接続できるようにする

DTSの諸機能を設定する画面。「Surround Sensation」「LFE Mixing」「Voice Clarification」「Bass Enhancement」など、機能のオン/オフがができる

ヘッドホンでのサラウンド効果を試し中。本体の側面にヘッドホン出力端子を装備

ヘッドホンのジャックを差し込むと確認の画面が立ち上がる

ソースが多いPCの環境には「DTS Symmetry」が有効

 YouTubeにニコニコ動画、radikoにMP3、Blu-ray Discやメールの着信音まで、PCで扱う音は多彩だ。ヘッドホンでradikoを聞いていてYouTubeに切り替え、あまりの音量の大きさにビックリ! なんて経験はだれでもあるだろう。

 「DTS Symmetry」は、どんな音量のソースがあっても、ソースごとに最適なボリュームを自動調整してくれる機能。一律に音量を抑えるのではなく、DTSが研究した聴覚心理技術に基づいているため、不自然にならない。ソース間ごとに止まらず、YouTubeなどでは動画ごとに音声にバラつきがあるので、その不満の解消にも期待できる。

 最後に「DTS Boost」にトライ。これは、DTS独自の聴覚心理技術に基づき、スペックの低いスピーカーでも、その限界を超えた迫力のある音を再生する技術だ。PCを使っているとボリュームが小さくて音がよく聞こえない。そう思うこともあるが、DTS Boostを使えばその不満を解消できる。

 ケミカル・ブラザーズのシングル「Swoon」やビースティ・ボーイズのアルバム「Make Some Noise」など、ビートの激しい曲を試してみたが、音が明らかに前に出てくる。ラップが前に飛び出てくるし、ドラムの音などリズムセクションも張り出して聞こえてくる。踊れる系の音楽にはぴったりの音。聴感上の音圧を上げているとのことだが、明らかに実際の音圧もあがっている。これはもっと性能が低いノートPCのスピーカーに使えば、より効果が発揮されるだろう。

YouTube、テレビ、iTunes、Blu-ray Discなど、音量がバラバラでも、聞きやすい音量に調整してくれる

このPCも「DTS」対応!

富士通、テレビ録画対応PC全モデルにDTS音声技術を導入

 富士通のテレビ録画対応PCにも「DTS Surround Sensation Ultra PC」などのDTS音声技術が採用されている。20型ワイド液晶を搭載した「ESPRIMO FH56/DD」は、奥行き約17cmの省スペースボディにキーボードが収納できるデスクトップPC。オンキヨー製スピーカを搭載し、DTSサラウンドを臨場感ある音で体感できるとしている。

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