2005年11月07日 02時02分
◆総合評価
無難にまとめた音質、アバウトなデザイン、狙って作られた完成度の高さなのか、単なる偶然の産物なのかは不明だが、ナイスなイヤホンであることに間違いはない。
◆デザイン
無骨。振動板をガードする黒いカバーは安っぽいし手抜きにしか思えない。
◆音質
高域は申し訳程度で伸びもなく不足気味。中域は微妙にスッキリしない印象はあるが概ね安定した良質な音で楽しめる。特にボーカルが厚めに伸び伸び唄う点は評価できる。中域の高いところで山を作って高域不足を補っている感があり、時折ではあるがそれが耳障りになる場合もある。
低域の量感はイヤホンにしてはしっかりと出ており、それでいて過多ではない。がんばって重低域のかなり下の方まで出すので、腰の低い重量感のある低域が楽しめる。ただし、さらなる低域方向となると伸びずにストンと落ちているので、過度の期待はせずに、意外な低域再生能力を楽しむのが吉。
◆コストパフォーマンス
この価格でここまで鳴れば立派。
◆使いやすさ
大きめ16mm径ユニット、ゴロンと分厚いハウジングの影響でフィッティングに難儀しやすい。私は通常のスポンジに穴を開けてドーナツ状にした物(スポンジ使用によるこもり感を減らすため)でポジション出しをしている。目安として、軽い中音域しか聞こえない場合はフィッティングができていないと考えた方が良い。
◆ナイスか?
ナイスであるがユーザーを選ぶ。小耳はお呼びでないし、良い結果も得られない。