製品情報

ABIT

KT7-RAID

【主なスペック】
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ユーザーレビュー

2003年02月05日 00時00分
ABITという事でOC設定には期待していました。
BIOSからCore/Vio電圧、FSBなど設定可能でそこそこ楽しめます、
L1クローズのDuron650で回してるので倍率のみで耐性を見ましたが、
AK73Proと同等程度の耐性、ただし設定が豊富な分こちらが上と感じます。
特に実用で体感できたりベンチで顕著な差が出るわけではないですが、
そこはそれ、PC廃人の自己満足の世界です(苦笑)

個人的に特筆すべきはソケット周りの実装パーツです。
ソケット周りにも電解コンデンサなどがあり結構邪魔ですが、
その配置はクーラーを止める金具が換装時に当たって起こる破損事故を、
さりげなく防止しようとしているようにも思えます。
普通はSocket462と書かれている方を後に止めるのですが、
そちら側の爪付近に細かいパターンやキャパシタなどを配置せず、
実装パーツが全く無い状態なので取り外しもしやすく、
初心者でも(リテールクーラーでも)破損事故も少なくすみそうです。
反対側の最初に止める方はコンデンサが多少邪魔になりますが、
スムーズに取り付けが行えますし、
爪の下も空きランドがあるだけで何も実装されておらず、
パターンも少ないようになってます。
[注]
ジャンクマザーを買うとこのソケット周りの破損が結構多いです。
特にM-ATXでSlot1も実装しているタイプやSocketAで多いようで、
ユーザーのスキルの無さに呆れます(おかげで修理は楽・笑)

ただし実装パーツを見ると若干ノイズに弱そうな気もしてしまいます。
ボードサイズがBabyATサイズに近いのは、
そういったことも含まれているのでしょうか?
幅が無い分ソケット〜チップセット〜メモリ間は必然的に近いですよね。
電解コンデンサも少なめで(理論的根拠は無いですが)物足りなさがあります。
(JPCONの6.3v/2200μFがメインで実装。個人的には破損率が低めで好み)
実際AK73Proでは問題の出なかった定格電圧/7.5倍動作ですが、
こちらではCore+0.10v/Vio+0.10vに昇圧しても、
1度だけメモリ周りと見られるエラーでOSがフリーズしました。
(この程度は問題ではないと思いますし、その後は昇圧して9倍で順調に動作)
チップはKT133なのでファン付きのチップセットクーラーは不要と判断し、
BX133-RAIDに付いている少し大きめのファン無しに換装、
その際にグリスで密着度を上げています(換装前にエラー、後には問題なし)
夏場はどうか解りませんが現状では十分なようですし、
グリスの甘いファン付きよりは密着度を上げたファン無しで、
CPUファンからの貰い風で冷やした方が良さそう。

DIMMスロットがもうひとつ安物っぽい。
多少厚さのある個体でも止めやすいのは良いけど、
並みの厚さのものだとグラついてしまうので不安がある。
いまどき何故ISAを1本残したのか意図が解らない。
BOOT BIOSが生きていてもISAのVGAなど持っている人も少ないだろうし。
個人的にも需要は皆無です。
PCIは6本実装しているけどRAID実装のためもあり、
実際に6本まともに使うには中級者クラスでも手間が掛かるでしょうね。
IRQと聞いてどっかの非公然組織か?なんて思う人には使えないでしょう(笑)
そういう観点からPCIスロットが多くても拡張性が高いとは言いません。

過去に素人でも解る電解コンデンサ問題を放置したABITだけに、
信頼性はどうしても低く思ってしまいますが、
このマザーは自分でも常用できそうな気がします。
メモリはすでに過去のものとなりつつあるSDR用ですが、
その分友人や知人から貰ったり安く譲ってもらったりできて、
NT系OS用に大量実装も可能ですし、
Duron700〜800辺りをL1クローズにしてぶん回して使い、
中容量のメモリ実装、GeForce3クラスのビデオ、
データ用に10〜20GBのHDDでRAID(重要なデータ用のミラーリングドライブ)、
用途はセカンドPCとして使うなどには、
十分なコストパフォーマンスが得られる気もします。
Duronなんか安いのだから回してナンボ、
壊れた時の事を考えて1〜2個予備に買っておいてもまだ安いし、
どうせ不要になって中古で売るにも値段が付きにくいでしょう、
道具または玩具として使い切ることを考え、
壊れたら壊れたで諦められる用途、そんな感じです。

扱いやすさは5にしたいところですが、
BIOS上での設定が豊富なために初心者では迷ってしまうことを考えました。
ソケット周りの設計や、ボードサイズを考えれば4.5としたいところです。
相性は・・・個人的にはそういうオカルトな言葉は嫌いです。
例を出せばWEBで「メモリの相性」だとか散々言われていますが、
それは相性ではなく仕様だったりスキル不足が大半でした。
実際某オークションで「相性のためか認識しないジャンク」を入手して、
動作させられなかったのは極めて僅かでした。
中にはPLUSSチップの様にSPD異常ロットなどもありましたが・・・。
ビデオ周りではVIAチップ+GeForce系などで障害が出る場合がありますが、
4倍モードを2倍にしたりBIOSでファーストライトを切ったり、
VGA BIOSを改変したりすれば動作させることは可能ですし、
その程度は許容範囲だと判断しています。
動かないからと「相性」と曖昧な言葉を使うことは出来ませんので、
特に評価しません。
相性は全てイコール仕様のようなもので、
どちらのデバイスが悪いかも解らずに評価できませんし。
ファンコネクタ(1・2)の近接はノイズ対策の軽減でしょうか?
あとIDEコネクタのRAIDポートとの近接設置は好みではありません、
HDDは基本的に消耗品と考えていることもあり中容量複数搭載が好みのため、
実用時には最低でも3台は載せていますので、
ケーブルが密集して鬱陶しい事になってしまいます。

中古相場から考えればRAIDが付いてるので納得出来ると思います。
個人的には破損した場合に交換が(普通には)出来ないので、
何でもかんでもオンボードで実装しているものは、
かえって不安要素が増えるだけですが・・・。
特に好みや問題の出るサウンドを実装して無いのは良いです。

参考までに他のマザーのレビュー同様にジャンク・不動品で入手、
修理して動作させたものです。(商品価格1000円)

余談
RAIDチップ(HPT370)に[KT7-RAID]と安っぽいシールを貼るのはやめてくれ。

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