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メルティングドッツ、未来への視線(3) - 人が変わって、ネットが進化する

2008/06/24 07:26
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ミキ・オキタWebClip ウェブデザインのニュース

この記事のトピック

こんにちは。“時代の3歩先をねらうWeb屋さん”ミキ・オキタです。

日本のSecond Lifeを切り開いた代表的企業、株式会社メルティングドッツ。
第1回、第2回に続いて、メルティングドッツの浅枝大志社長・山田直行取締役との議論で、僕が感じたことを文章にする。

第1回
第2回

今回は、“Webの進化”という議論について、書きたい。


メルティングドッツ事務所内 浅枝大志社長と山田直行取締役

人が変わって、ネットが進化する。

メルティングドッツの事務所。
議論が白熱し、気がつくと浅枝社長・山田取締役と僕の3人は、床にあぐらをかきながらホワイトボードに向かっていた。

メルティングドッツの事務所は彼らの感覚をよく反映していると思う。
開放的で、無駄がない。
現時点の社員数にはやや広い事務所も、今後の人員増加を計算に入れて、長期にコストが抑えられるように計算されている。

ホワイトボードも、無造作に床に置かれ、あるいは壁に立てかけられている。
議論をするにはこれで充分と言わんばかり。むしろ、この枠にはまらない自由さが、彼らのエネルギーなのだろうか。

僕は訊いた。
「多くの人が、意識的に自分とリンクしたアバターを使いはじめると、何が変わるのか?」

浅枝社長が身を乗り出し、マーカーペンでホワイトボードに図を書いていく。
書きながら言う。
「“人が変わって、ネットが進化する”」
「“技術が変わって”ではないです。“人が変わって、ネットが進化する”。そういうWebの進化が起こると考えている。そのはじまりがWeb2.0・・・双方向コミュニケーションがしやすくなったということ、ではないか」

昨今、Web2.0やWeb3.0という話題が溢れている。Webの進化について語るとき、何を中心に置くかで、その人のアイデンティティがわかるのではないか、と僕は思う。
例えば、ハードウェアに興味がある人であれば、インフラや回線を中心に語るかもしれない。ソフトウェアに興味がある人であれば、ASPやSaaSかもしれない。

浅枝社長は『人』と『人のコミュニケーションによって生まれる知恵』を中心に置いて語りはじめた。

“Webの進化”の4つのステップ。

浅枝社長は“Webの進化”を4つのステップに分ける。
ステップは、情報が『人』によって整理されているかどうか、情報が『人』によって集約されているかどうか、で区切られる。

第1ステップ:“情報”
俗に言うWeb1.0の世界。Webの登場によって流通する情報量が劇的に増えた。いわゆるWebサイトやECが該当する。

第2ステップ:“人の意見”
ブログやSNSの登場で、多くの人がWeb上で発言するようになった。これまでの情報に加え“人の意見”がWeb上に増えた。人と人がつながりやすくなった。ただし、第2ステップの“人の意見”は、次の第3ステップ・第4ステップに比べ、整理される前の状態にある。ブログやSNSのほかに、口コミサイトやTwitterが該当する。
このステップで、前回のエントリで書いた“自分の存在を明らかにすること”が重要になる。
実名であれハンドルネームであれ、意見をWeb上に出すとき、発信者を明確にしておく。発信者が明確になることで、“人の意見”に信頼が生まれる。

第3ステップ:“選択された情報”
第1ステップで溢れた情報を、人の手によって、特定の目的や文脈に沿って整理し、体系立て、再利用しやすいかたちにする。Wikiprdiaや人力検索、まとめサイトが該当する。

第4ステップ:“知恵”
第4ステップは“知恵”だと浅枝社長は言う。
多くの“人の意見”を、さらに価値あるものにする。“人の意見”と“人の意見”をまとめ、体系立てて、再利用しやすいかたちにする。
“人の意見”と“人の意見”をまとめるためには、意見の持ち主である“人”と“人”とがコミュニケーションを取り、意見を集約する必要がある。
成功したオープンソース・プロジェクトを思い浮かべるとわかりやすい。何人もの“人”が参加し、意見を交換し、価値の高い知識へ集約していく。


浅枝社長が描いた“Webの進化”の4つのステップ

浅枝社長は“Webの進化”の図を指して言う。
「オープンソースが成功したのは、こういった流れがあるからではないか。この流れを楽しむ人たちがいる」

“アバター”と“Webの進化”の関係。

“Webの進化”と、メルティングドッツが追い求めている“アバター”にはどのような関係があるのだろうか。

「議論するためにはアバターが必要」
浅枝社長は言う。

第4ステップの“知恵”では、“人の意見”と“人の意見”をまとめるために、コミュニケーションが必要になる。
コミュニケーションがスムーズに取れるほど、意見をまとめることが容易になる。

“アバター”を使うことで、Webを通じて他人の存在を感じやすくなる。“そこにいる”ことが直感的にわかる(前々回のエントリ)。
“そこにいる”ことが直感的にわかれば、コミュニケーションがしやすい。

将来、“Web上の人格”を意識的に使う人が増える、と浅枝社長は考えている(前回のエントリ)。
“Web上の人格”を“意識的”に使う人が増えれば、信頼感のある“人の意見”が増える。Webが進化し、第4ステップへと近づく。“人”と“人”とが、Web上でどんどんコミュニケーションを取りたくなる。そうして、“アバター”が要る。

「“人が変わって、ネットが進化する”」
Webの進化は、Webを利用する“人”の意識の変化。メルティングドッツの視線はそこにある。

山田取締役が印象的な一言を言った。
「オンライン上の人格を一歩進めたい」

現在、日本には多くのアバターサービスがある。アバターが流行っているように見える。
しかし、“意識的”に自分とリンクしたアバターとして使っている人は、非常に少ないように感じる。
だから浅枝社長は言う。
「アバター、オンライン上の人格を当たり前にしよう」

20080624_meltingdots_3.jpg
ホワイトボードに描かれた議論

参考リンク:
株式会社メルティングドッツ
http://meltingdots.com/

<最終回『“ジュネレーションV” 生まれつきWebが当たり前の世代』へつづく>

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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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