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メルティングドッツ、未来への視線(1) - 「Second Lifeの立役者」から「アバター企業」へ

2008/06/10 23:32
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ミキ・オキタWebClip ウェブデザインのニュース

この記事のトピック

「Second Lifeの立役者」から「アバター企業」へ。


メルティングドッツ 浅枝大志社長

「アバター企業って言われるようになったら嬉しい」
株式会社メルティングドッツの浅枝大志社長はそう言って笑った。

こんにちは。“時代の3歩先をねらうWeb屋さん”ミキ・オキタです。

株式会社メルティングドッツ。
日本のSecond Lifeを切り開いた代表的企業、と言って良いのではないだろうか。
このたび、縁あって、メルティングドッツの浅枝大志社長・山田直行取締役にお話を伺ってきた。

メルティングドッツ=Second Life参入支援企業というイメージを持っているのは、僕だけではないと思う。
しかし、メルティングドッツ自身の視線はSecond Lifeで終わっていない。その先、未来のWebへと注がれている。
Second Lifeを切り開いてきた彼らが、何を感じていて、何を目指しているのか。
伺ったこと、僕が感じたことを、今回から数回にわたって、文章にしたい。


メルティングドッツ 山田直行取締役

アバターがいないと、そこにいない人になってしまう。

“アバターが何故必要なのか?”という議論について、まず書きたい。

2008年6月10日時点のWikipediaによると、アバターとは“自分の分身となるキャラクター”と定義されている。
Second Lifeでも、自分や他のユーザの操作するキャラクターを“アバター”と呼ぶ。

僕がSecond Lifeで人気のある場所へ行く。他のユーザのアバターが集まっているのが見える。「こんにちは」と入力すれば、僕の代わりにアバターが「こんにちは」と挨拶し、相手のアバターもそれに返す。第3者がそんな僕らを見て、その輪に加わる。

もし“アバター”というものが一切なかったらどうだろう。
例えば、他のユーザのアバターが見える代わりに「今、この場所にはあなた以外に30人のユーザがいます」というメッセージが表示されるとする。それ以外に、一切の情報はない。

想像してほしい。30人も人間が集まれば、けっこうな大人数だ。
もし30人分のアバターがいちどに画面に表示されたら、ちょっとした活気を感じるかもしれない。圧迫感を感じるかもしれない。
他方で、メッセージだけの場合、30人の他者の存在を実感するのは、アバターに比べ、ずいぶん難しくなるのではないだろうか。


アバターとして、相手が『見える』ことで、一緒にいる感じがする。

この点を指して、浅枝社長・山田取締役はこう言う。
「最近『現在このページを3名が見ています』っていうWebページがあるけど・・・そこに一緒にいる感じはあまりしない」
「アバターがいないと、“そこにいない人”になってしまうんですよ」

“そこにいない人”になってしまったら、コミュニケーションも取りづらくなる。
コミュニケーションが取りづらければ、同じ瞬間に同じ場で同じものを見ても、その“体験”を共有することができない。

“体験”を共有することの楽しさの例として、浅枝社長はサッカーのパブリックビューイングの話をしてくれた。
「会場に人を集めて、大きな画面と大きな音で試合を中継する。それで入場料を取る。見るだけなら、家でテレビ見ていたって変わらないのに、何故みんな集まるのか? それは“体験”を一緒に共有したいから」

例えば、好きなチームを応援し、試合の展開に一喜一憂したという“体験”を他者と共有したい。
これをWebで実現するには、Web上で、他者が“そこにいる”ことを感じやすくしなければならない。

浅枝社長は言う。
「“場”にいることを見せるには、アバターが必要」
アバターとして、他者を視覚的に出現させれば、他者が“そこにいる”ことがわかりやすい。感じやすい。だからメルティングドッツは“アバター”を重要視する。

“そこにいること”。こういった感覚をつくっていきたい。

山田取締役がホワイトボード“telepresence(テレプレゼンス)”と書く。それを指して、浅枝社長が言う。
「最近あちこちで使われている言葉だけど・・・teleは“遠くの”という意味。telecommunicationは“遠くのコミュニケーション”だし、televisionは“遠くの映像”・・・。presenceは“存在感”とか“そこにいること”。こういった感覚をつくっていきたい」

メルティングドッツは、この感覚を追い求めているという。
浅枝社長は、メルティングドッツのウェブサイトに、社員全員でマウスの軌跡が見れるツールを入れてみたこともある。「他人のマウスが見えるのって、とても面白かった」と笑う。
「いずれメルティングドッツのウェブサイトを変えるときには、そういったところも見せていきたい」

メルティングドッツは、先日5月28日に“3D仮想空間SceneCaster(シーンキャスター・注1)”のパートナー提携をしている。また、近いうちに、2Dアバターを使ったWebページ共有サービスを開始しようとしているという。
その背景には、Second Lifeにとどまらず、この感覚を追い求める姿勢がある。

注1:3D仮想空間SceneCaster(シーンキャスター)
自分の部屋や好きな空間を3Dで作成し、友人に公開することができるWebサービス。
http://www.scenecaster.jp/

参考リンク:株式会社メルティングドッツ
http://meltingdots.com/

<第2回『アバター、リアルとつながる人格』へつづく>

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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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