お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

モバイルブロードバンドの幕開けでビジネスはどのように変わるか

2009/03/19 13:09
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
ブログ管理

最近のエントリー

こちらでイベントの告知も出たので、補助線も引きながら関係するところを。
 
大手メディアや広告代理店を中心として、景気後退のため、との一言では説明しきれないくらいの悪化のサイクルに入っている様子があちこちに具体的な数字で出てきている。水面下では更に再編の話が各地で動いている気配をちらちらと小耳に挟むようになってきている。
 
放送と通信の融合によって壮大な市場機会が、と各所で息巻く声が聞くまでも無く漏れ伝わってきていた2,3年前から状況は暗転、金融危機と急速な経済の縮小からキーワードは合従連衡再生産ではなく、整理淘汰生き残りと色を変えてしまった。
 
地方財政や地方経済の問題、戦後経済として作られた地方中央の経済モデルをどう見つめなおすかというテーマとも絡まり、経済モデルはおそらく大きく変わっていくだろう。行かないことには行き詰まるというシナリオが最前線では共有理解となりつつある。
 
これらの話は2015年かそれ以上先まで続く長期トレンドとなるため、じっくり取り扱うこととして、本日はタイトルのテーマを。
 
 

モバイルブロードバンド元年

暗い話ばかりで明るい話はないのか、と考えてみると、今年はモバイルブロードバンド元年と言ってよいのだろう。端緒は08年から出ていたので、厳密に今年かとなると異論は出せるがそこは厳密性を求めないとして。
 
要素としては、インフラとしての高速データ通信が本格提供される流れになってきた、というのもあるが、ユーザー側の要因としては、携帯を含めた小型の情報端末が急速に普及してきたことを含めるべきだろう。

ざっと並べると、 
 
・定額高速モバイルブロードバンドというインフラ技術。首都圏都内を中核市場として普及しているイーモバイル、サービス開始がアナウンスされたUQ、古参もということでリリースアナウンスされたウィルコムが本格提供することで全国区のサービスとして成立するようになる
 

  • ネットブックとまとめられるミニノート市場の伸び。持ち歩くPCの利用ハードルの低減(10万円台から数万円クラス)、軽量化小型化(1キロ切って大きめのセカンドバックにも入らなくは無い)。
  • スマートフォン市場の再燃。典型的には、利用者絶対数は多くないものの、プレゼンスの高いiPhone。 
  • 古くて新しいユビキタスというテーマ。総務省の用語としてユビキタスという言葉が出たのも昨日今日ではないが、行政側も含めて改めて語らえている。 
  • 移動を前提とした位置情報、車のプローブ市場といった周辺テーマについても0708年から09にかけておおきく動かしていこうという雰囲気が継続している。モノとして重いため長期課題になるのは現時点からでも見えているが、補完財としては中長期資本が動く市場なため重要。 

というあたりが主要要素になる。プローブの話とモバイルの話はあまり同時にされないが(両方まとめてみている人はそう多くない)、全国区のデータ通信ネットワークが成立すると、自動車業界がようやく本腰を入れて動けるようになる。
 
という、額の大きなお金の気配まで感じ取ると、単純に面白いデバイスが出てきた、ガジェットで遊べるという話だけではなくなってくる。
 
 

ビジネスとワークスタイルへの適用課題の洗い出し

産業課題的なところはその道の方々と個別に話をするとして(プローブについては、例えば産総研の方がカウンターの一角を占めていたり)、まず触れたいのは普段の業務への影響である。
 
私達の普段の仕事のあり方は何か変わるのか、それとも変わらないのか。
 
背景状況としては、PCの持ち運びについては、厳しい制約を設ける企業が増えている。大手企業の中には、社外にPCを持ち出すことをなるべく減らすことを達成するために、社内の会議室を拡充してもてなし環境を揃えて来客を軸と出来るように、来る側も来る方が楽なようにという方針で会社を作り変えてしまったところもあるくらいである。不便で仕事にならんと感じている営業担当の方も多いことだろう。
 
というところで、素直にスマートフォンがまた使われるんだ、と世の中が動くとは思えない。機能高度化した結果いわれるのは、「そうなるとPCと位置づけは同じなので、同様のリスク管理にしよう」といって持ち出せなくなるというのが容易に推定出来る。
 
とはいえ、ツールとして便利だし、上手く使うと何か仕事が楽になるかもしれない、競合に勝てるようになるかもしれない、という期待値は実際に機器を利用している個人ユーザーの体感としては溜まりつつある。検索サービスがコンシューマー市場からエンタープライズ市場にシフトしていったように、ある程度の熟成期間を経て企業内に浸透していくのではと推定している。
 
そして、サーチ市場と同様に、エンタープライズ市場に持っていくためには、新しい要件や使い方の再理解が必要になるだろう。ここはこれから検討フェーズに入っていくものと思われる。
 
という訳で、さっさと先手を打って議論をしてみようというところで、タイミングよくAMNさんとご一緒して機会を作れそうになったため、渡りに船ということで一回イベントの形にしてみましょうということになった。
 
ばたばたしており、実施が来週水曜という条件が厳しいのだが、お手すきの方がいらっしゃれば是非に。申し込みはこちらのリンクから。
 

 
補足しておいた方が良さそうなので。
 
文中及び主催のところで、株式会社企(くわだて)との記載があるが、これは仕事上の相方で、パリに0泊2日で飛んで帰って機内にCAに呆れられたりしていたクロサカ氏と作った法人格となる。代表は私。大手の取引先が多く、「出来れば法人格の方が有難い」との要望を頂いたことから、商売上のビークルとして作るに至った。中身的にはアクセンチュアに投資銀行機能を足してコンサル的な雰囲気を除いて現場風味を足すと雰囲気として近い。プレゼンテーションよりも実行効果に特化した組織体として作りこんでいる。
 
詳しくは守秘義務等から話せないことが多いが、大手を中心に、事業開発、再生型のビジネスモデル再構築、コアテクの事業化まで、資本調達から戦略設計、現場実務の開発設計マネジメント支援までを触っている。
 
イベント的な位置づけとしては以前から淡々と不定期と続けていたEmerging Technology研究会と同等の枠となる。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー