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ペルソナ(マーケティング)の現在

2008/06/30 08:48
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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ここしばらく、製品開発、マーケティングの分野でペルソナという言葉を耳にする機会が増えている。専門で取り扱ってる訳ではないものの、なんでまたいま改めてという感じを受けている。
 
流れとして意識したのは、もう結構前になるがWBSでビジネストレンドとして取り上げたレポートが放送されていたのを見た際。大手メディアが取り上げる事象というのは、普及率にして数パーセントに入ったくらいの新規の出来事であることが多い。となると、ペルソナについても同じくらいの普及段階だと想定出来、実際検索してあちこちで取り上げられている事例を眺めていると、それくらいだろうなというのも感覚的に裏付けられる。
 
 
改めてペルソナとは何か
 
念のためペルソナの復習。ご存知の方もいると思うが、実は過去一度ソフトウェア開発系の文脈で日本に紹介されている。そして、記憶がはっきり定かではないが、調査技法やデザイン技法のひとつとして少し違うモデルがもっと前に紹介されていたように思う。要すれば、
 
ペルソナとは、ざっと説明を引くと、

最近、「ペルソナデザイン」(1)をマーケティングに取り入れる手法の研究を進めている。「30代男性、既婚、世田谷区在住、会社員」という単なるデモグラフィックな属性ではなく、一人の生活や嗜好などを作り上げていく。これを「ペルソナ」と呼ぶ。

例えば、こんな感じである。「世田谷区に住む松田昭司さん(2)は、中堅の運送会社に勤務するドライバーである。自宅では朝日新聞を読み、会社では組合活動を兼任している。高校生と中学生の息子は、2人とも野球をやっていて、夏になると彼らの応援で忙しい。自宅はケーブルテレビに加入していてインターネットも高速で利用できるが、早朝以外はテレビを見ることは少ない。運転中にはラジオを聞くことが多いので、もっぱら情報源は新聞とラジオが中心である・・・。」

こんな感じとなる。そして、この仮想個人をターゲット顧客として商品開発、プロモーション設計etcetcを全て決めてゆく。人によっては、もう一歩二歩進めて物語化までしてしまう人もいたりする。本当に小説を軽く書いてしまうツワモノもいるとかなんとか。
 
商品設計の分野でペルソナが注目されてきたのはざっとあちこちの事例から読み取る感じ、データの積み上げでまとめたそれっぽい、場合によっては中身がちぐはぐした個性の無い製品よりも、統一感と主張のある製品の方が却ってお客さんに広く受け入れられるというのが体感的に理解されてきたからのようである。
 
ペルソナは絞ることが広げることに繋がるという、一般感覚的には矛盾した効果を生む。つまり、顧客データの解析からサンプルとして作成したある仮想の特定個人にターゲットを絞ることで、結果深く広めにお客さんに刺さる商品が出来上がるという仕組みになっている。
 
 
いまなぜという問い
 
さて、そこでやはり気になるのはいまなぜ?という問いとなる。冒頭に触れたように、ペルソナという概念やアプローチは前からあった。類似の手法を耳にしたのは自分自身もうだいぶ前なように記憶している。にも関わらずここ半年一年ほどで急に利用している、成果が出たという声を良く聞くようになってきた。
 
しかも、特定の誰かが音頭を取ってムーブメントにしてきたものかと問われるとどうもそういう感じではない。良く聞く名前、会社名というのは確かにあるが、全体としては同時多発的に見えている(実際はそうでもないのかもしれないが、とりあえず今の見え方として)。
 
となると、仮説としてはなんらか共通した社会背景なりトレンド感があるのではと読み取りたくなる。日本企業の経営環境、経営スタイルが共通して変わりつつあるというのを何がしか読み取れるのだろうか。
 
というところ、どうも引っかかって気になるので、ややゆっくりめの自分向け宿題としてメモ。ウェブマーケティングの世界で言われ始めた流れとプロダクトデザインの流れで使われている様子、微妙に発生理由が違うようにも見えており、面白い流れが裏にはあるように感じられている。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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