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ソーシャルサービスと個人情報(と日本の競争力)

2008/02/07 15:08
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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久しぶりに筆を取る(キーボードをタイプする)。

書くべきことはたくさんあるように思える。最近注視している金融市場関係を、「日本のポジション」という視点で括ってみても、
・資源高はどの辺で落ち着くか。フェアバリューはどこか。価格設定要因はどの辺になるか。
・直接資本市場への投下割合が低く、資源高とサンドイッチになってマージンをすり減らされる構図の中、日本の産業はどこにポジションを作っていくのが良いか
・新興国との競争において、為替レートの差が詰まることによって、競争構図は改善されるのか(つまり、新興国の圧倒的なコスト安から攻められる要因は緩和されるか)
・仮に為替レートが詰まるのなら円ベースでの購買力が下がるので、(食べ物なども含めた)資源調達に影響は出ないのか
・企業収益の労働分配率が下がるなか、個人消費に景気を引っ張る役割を期待しづらくなっている。設備投資が息切れしたあとのスイッチは今後どのように行われるようになるのか。

といったようなことを片方で見据えつつ、足元の仕事に取り掛かっている。

このような視点にどうしてもなってしまいがちなのは、現在関わっているのが経済産業省周りでの競争政策設計だからである。上記のような問いに直接タッチするものではないが、間接経路で今関わってる仕事からどのような貢献が可能となるのか、時折思い出したように考えを整理している。
 
個人情報流通
 
直接的に受け持っているテーマを定義すると、

・個人情報の流通、再利用を促進する素地を作ることで新しい産業開発、競争設計が可能になるのでは
・制度面もボトルネックがあるなら改正調整の検討も合わせて行いましょう
・上記を理屈だけ喧々諤々していても仕方がないのでプロトタイプを作って実証検証しましょう

というものになる。

よって、目指しているアウトプットは、1)法制設計の案(厳密にはこれは隣のチームが検討している)、2)個人情報の保護流通スキームと適用技術の検討及びリスクアセスメント、の二つとなる。業務レベルに落とすと、特に2)の側のプロジェクト設計及びプロジェクトマネジメント、関係各所との調整と戦略設計という範囲になる。テクノロジー、リーガル、経営管理、サービス設計と使い勝手といった複合テーマを触っている。
 
実は並行してもうひとつふたつ走っているプロジェクトタスクがあるのだが、広げるとややこしいのでまた別の機会に。
 
ソーシャルサービスと個人情報
 
個人情報に関わるところの産業開発課題は非常に多い。ざっと目に作るところを列挙するだけでも、

・デジタル化されるデータ範囲が増えている。例えば、携帯電話でも位置情報がほぼ標準で実装されることになってきたことから、どう利用するのが良いかの確定が急務となっている(これは、また別の隣のプロジェクトでの検討事項でもあり、私たちのチームでのサブ検討課題でもある)
・ソーシャル系サービス、行動ターゲティング広告など、情報配信やマッチング技術の基本設計のところに個人情報的なものが織り込まれつつある。以前のCookie議論のようなのが形と規模を変え再燃してきている
・ビジネスアセットとしての重要性が意識されるにつれ、1)その個人情報はそもそもどの事業社のものか、2)それ以前に事業社のものではなく個人のものとしてどう扱うのがよいか(APMLなどの議論)が意識されてきている
・事業のコア資産と認識するなら、例えバランスシートに記載しなくとも、どのようなアセット管理体制を取るのが経営方針としてよいのか、外向けの説明責任(アカウンタビリティ)を果たしたと言えるものかという資本管理の問題
・主要国家間で基本方針が定まっていないため、貿易商流の周りの整備が必要とされている。APECなどの国際機関でもEC関連やプライバシー関連を含めて包括的な議論が進められており、日本の意思と戦略をどこに向けていくかが問われ始めている

このようなところがリストされる。ついでに書くと、日々お話する関係者も揃ってこの辺りの課題に取り組んでいる状況にある。

といったところを背景として中身の話を書こうとしたところで既に長くなってしまったので一旦ここで。
 

 
ついでに蛇足すると、冒頭の資本市場の話と日本のポジショニング、本題の個人情報周りの話はやや間接経路になるが関連した話として(少なくとも私自身は)捉えている。経過として、Googleとは一体何者かという問いも含まれるが、その辺にまで筆が及ぶかは、書きながら考えたい。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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