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3次元CG技術とビジネス利用は今

2007/11/19 23:27
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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通信と放送の融合、ネットの普及やメディア周辺テクノロジーのデジタル化といった世の中的大テーマを追うサブセットで、デジタルコンテンツの一要素である三次元系、3D系のテーマを少し追い始めている。3D系はコミュニティ関連ビジネスと同じく、定期的に注目され、その時々で出来ることが発見されてはまた少し穏やかな時期に入るというサイクルを過去何回も描いている。
 
インフラからユーザーまで環境条件が一式動きのある中、また少し市場に何やら気配が出ていることから、何か話として進むのかそうでないのか、関連領域と影響範囲、事業機会はどの辺にありそうか無さそうかを関係者の方と探っている。
 
せっかくなので、表立って話の出来るところから定期的(になるだろうか)に、まとめていきたい。
 
 
「禁煙を試みては失敗する人」
 
関係者の方への皮肉を込めてではないが、3D関連技術を指して、「禁煙を試みては失敗する人」という表現をしている方がいた。
 
これは、ハイプカーブの一種と言っても良いところだが、注目されたタイミングであれも出来ないかこれも出来ないかと多様な試みがされ、落ち着くタイミングで、「やっぱり駄目なものは駄目」との反応が一部ユーザーから出て来る状況を指している。
 
引きで見ると、ごく普通のトライアル&エラーの図式と見るのが正しいと考えるが、期待値を高く持ってしまった場合はその反動も激しい。よって、「もっと凄い、もっと行けると思ってたのに・・・」との、悲喜こもごものドラマが小さく各所で生まれることになる。また、このサイクルが過去何度か出ているところで、「どうせまた話半分じゃないのか」との認識が先行してしまっている場面もちらほら見かける。
 
となると、今回気配がちらちらしているのはどう推移するのか。過度な期待も、また同時に根拠の無い叩きもしないように気をつけながら動向を見て行きたい。
 
 
環境要件
 
さて、現在の環境要件となる。細かいところは忘れて、大掴みで見るとこんなところだろう。
 
1)PC系ハード、特にチップ周り(CPU及びグラフィックチップ)の高性能化とコモデティ化
 
大規模オンラインゲームが一般的に遊ばれているように、また普通のウェブブラウザでも高度な表現力をもったサイトに頻繁に出会うようになったように、一昔前では高価な機器が無いと見ることさえ出来なかった表現レベルが普通に流通している。デジタルコンテンツにしても、もはや実写かCGか見分けがつかないようなものは普通に市中に出回っている。
 
2)プラットフォーム技術の普及
 
ウェブを中心とした標準規格からデファクト技術の整備は目覚しい。ブラウザにしても、ごく初期から比べると高度なプログラムを走らせたり、高い表現力を持たせたりというのがごく一般利用されてるもので可能になっている。セキュリティについて難有りとのコメントが一部にありつつ、フラッシュなどのプラットフォームもほぼ100%に近い普及を達成している。
(なお、フォローのため一応記載しておくが、AIRのプラットフォームでは、セキュリティ面についての配慮が随分為されている)
 
3)デジタルでの作業環境の普及
 
プロダクト開発や、コンテンツ制作の作業がコンピューター上で行われるのはもはや何も珍しくない光景になっている。最終的にはモノやフィルム、紙といった素材に落とし込まれるとしても、元素材はデジタルで管理されることになる。せっかく作ったデータはどうにか使えないかというところで転用の試みについて、各分野で耳にしている。
  
その他、ユーザー側もデジタルコンテンツに触れる機会が増えて慣れたといったような消費サイドでの心理ハードルの提言も要因としては少なくないところだろう。
 
 
モノ作りと販売
 
用途としてはあちこちあるのは理解しつつ、隅から隅まで無目的に見ても仕方が無いことから、いわゆるコンテンツ産業あたりは避け(そのあたりを見てる方はたくさんいることであるし)、モノ作りの場面からモノが売れるまでのサプライチェーン上での技術適用の状況を見ている。
 
例えば、割と進んでいるのが欧州車で、設計系のデータを軸として、ウェブサイトでのムービーや各種販促資料、デモツールをかなり作りこんで提供している。また事例の紹介なども行いたいが、ウェブサイトでのリアルタイム(といっても回線制約でちょっと待つこともあるが)で、オプションパーツやカラーイメージの組み換えといったカスタマイズイメージの提供など実販売に巧みに組み込んでの利用が行われている。
 
日本でもトライアル的な試みの要素はたぶんにあったと推測しているが、日産自動車が攻殻機動隊の作品制作で車体データの提供から、走行表現のアドバイザリーまでを行っていたというのは知られた話である(位置づけとしてはプロダクトプレイスメントとなる)。
 
また、反対側を見ると、ムービーや動的コンテンツを携帯端末を含めたウェブ上で見る機会は日に日に増えている。見る人見ない人がくっきり分かれていることから、マス普及してるかというと、やや疑問符はつくものの、なんらかの可能性は相変わらず感じ取れる状況にある。

広告宣伝というのは、ターゲティングが優れていれば万人に届かなくても、目的にフィットする事業者にとっては使いでがある。自分の欲しいオーディエンス、顧客候補が伸びつつある新しいメディアやサービス群のユーザーであれば、広告効果は期待出来るというのは当たり前の図式となる。
 
最後の最後、理屈としては放送でもなんでもカバー出来ることになるが、当面の出し先としてはウェブや印刷系のコンテンツ、店頭や街中の端末でのサービス提供といった場面が軸として考えられる。この辺の場面で3Dの表現がどのように使われているか、作り手にとって=利用ユーザーにとってどのようなメリットがあるのか、広告効果という以上にサービス機会の創出はあるのか無いのか。
 
また、単に立体見せてオシマイという話ではなく、ビジネスメリットや競争上での差別化要素はどのように見出されるのか。ゆっくりにはなると思われるが時折触れていきたい。また、各種ヒアリング等でドアを叩くことのなった企業の方には、暖かく迎えて頂ければ。

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M&Aとネットデューデリジェンス

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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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