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DivX Stage6以降の世界

2006/08/09 10:09
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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時々、「これで世の中何かが変わってしまったな」と思えることがある。最近だとGoogleのAdSenseネットワークにMTVが配信を決めたニュースなど、理屈で分かっていても実際にサービスとして出されると軽くショックを受けてしまうもの。

という訳で、理屈を捏ねる前にこの辺を見ていただくとして。
 ・Cesのレポート
 ・平野綾(ま、お約束ですね)
 ・詳細不明
細かい説明は不要だろう。綺麗である。フルスクリーンで見てもノートPCくらいなら問題ない。
 
 
薄型テレビのもたらした品質基準
  
という訳で、DivX Stage6となる。何それ?と問われて一言で応えるのなら、綺麗なYouTube。綺麗という軸に補足すると、映像の基本品質を定義するテレビは、少なくとも日本市場においてはプラズマや液晶などの薄型大型が普及していることから、品質感覚が一段上がってしまっている。つまり、高品質映像を見慣れたユーザーが普通に出てきている。
 
ユーザビリティや普及の話としてYouTubeは面白い。且つ、マーケティング面を考慮してもまだまだ研究対象だろう。しかし、プラズマとYouTubeを映像品質で比べるとやはり気になる。放送系の方に話を聞いていて「あんなのはおもちゃだ」というようなセリフが出てくる感覚は分からなくはない。とはいえ、これまでの評価基準は映像サービスというよりも、ネットサービスとしてのものが強かった。というより、本来YouTubeは動画シェアのサイトであり、立派にインターネットサービスに含まれるものになる。
 
しかし、DivX Stage6を見ると、放送と通信の融合というど真ん中の話を持ってくる他無い。HDDレコーダーとテレビの見れるデスクトップPCを併用して、映像品質をさほど問わないニュースや情報番組はそろそろPCで見た方が効率良いのですっかりテレビを使わなくなってしまっていたが、同じような変化が起きそうな気配がする。少なくとも、品質上は割と良いレベルで、ちゃんとした配信の流れが出来たら、録画をする必要がない
 
回線的にも、そこそこの速度のADSLがあれば十分見れるだろう。完全なストリーミングではなく、裏側の動き方としてはローカルに一時ファイルとして落としながら随時見ていく形になるので(YouTubeなどと同じである)、常にリアルタイムである程度の帯域を占有する必要は無い。ちょっと待っても良いのであれば数メガでも十分足りる。
 
 
テレビとの棲み分け
 
棲み分けを考える対象がテレビというのはフレームの設計として既に間違っているかもしれない。しかし、仮置きしてみる。
 
テレビとの棲み分けを考えると、映像的に似たようなところに収斂していくとラフに過程すると使い勝手や機器の設計の違いというところに一旦向かう。各社が出しているテレビ型のデスクトップマシン、SONYのTypeLといった中間商品を少し脇に置くと、PCはやはり画面に向かって何か作業をする作りで、ソファーに座ってゆったりというものではない。2時間の映画見たりというのは飛行機に載ってるときなどで無い限りそう普通に行うものではないだろう。座ってゆったり見るのは、やはり今のところはテレビ的なものがメインだと考えられる。ワールドカップをPCで観戦したというひとはあまり聞かない。
 
よって、既存のインフラの問題も絡めて、ネット(PC)がテレビを駆逐してしまうということはそう短期間で起きるものではないだろう。OS上で動いているアプリを使ってテレビを見るというのと、専用端末としてテレビを使って見るというのは、見ようによっては利用体験として些細な違いだが、日常利用ではこの些細な違いが決定的な差をもたらす。
 
とはいえ、DivX Stage6以降の世界を既に見てしまった訳である。通信ネットワークを使っても大した映像品質のものは取り扱えないよ、という言葉はそろそろ説得力が薄くなっている。更に加えると、映像の圧縮配信技術の開発は様々進んでいるのが耳に入っている。認証課金との繋ぎも技術的には進んでいる。
 
あとは、冒頭に取り上げたようなGoogleのAdSenseネットワークにMTVが配信を決めたニュースと組み合わせて何を受け取るかというところだろう。何がどこまで変わるのか、あるいはどこまで以上は変わらないのかをじっくりと見極めたい。
 
技術の変化とユーザー体験の変化はしばらく止められないのだけは明らかだろう。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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