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Windows Live Sessions Tokyo

2006/05/30 23:11
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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Windows Liveサービスのお披露目会にご招待頂いたので参加してきた。エバンジェリストであるフィル・ホールデン(Phil Holden)氏もデモセッションで来日されており、実際動かしながら活発なやりとりの場となった。

開始直前に会場に滑り込み、ふと見回すと知り合いの多さに思わずにやりとしてしまったが、着席して周囲と軽く雑談するうちに開始時間に。
 
 
Liveのコンセプト
 
基本発想で目を引いたのは以下の三点だった。

・プラットフォーム
同社の他のアプリケーション群の多くがそうであるように、プラットフォームであることがまず確認されていた。デモはIE7で主に実施されていたが、IMのクライアント、Office2007をはじめサービス連携を行っていくことを想定の上作られている。ブラウザからウェブアプリとして利用することももちろん可能であるが限った使い方ではないという姿勢は明確に出されていた。

・インターフェースとエクスペアリエンス
ウェブの重要性が高まると同時に統一感のあるインターフェースが大事になってきていることへマイクロソフトなりの回答を出そうとしたプロダクトだということが分かる。説明とデモの間に幾度と無く、エクスペアリエンスという単語が使われていた。ケースとして良く分かるのがWindows Liveメール。クライアントと同じ操作感覚でシームレスに使い分けられることを想定されている。この切り口は戦線設定という話に繋がる。

・シームレスなアプリケーション移動
アプリを立ち上げて、落として次を立ち上げて、というのではなく、横に横に動くようにアプリ間を移動していく感覚(良く出来たポータルサービスでは自然な動き)をサービス間でなるべく維持することも方針として出されていた。キーワードになっていたのは、ホリゾンタル。水平の経験という表現が出てきていた。この話はいろんなところに飛ぶが個人的にはアカウント管理というところを見たい。

一言で分かりやすく書いてしまうと、2000からXPに至るまでのWindowsの作りはクライアントサーバーモデルの延長で作られている。ネットワーク系の対応はもちろんしているが、アプリケーションの感覚としても各種実装にしてもスタンドアロンのPCがまずあり、あとから繋げることを考えて足して行った作りとなる。
 
 
Liveのサービス
 
順に整理して挙げて行くのは仕方がないので幾つか目に付いたところを。

・地図サービス
何社か大手のプレイヤーが単純な衛星写真だけでない都市部のデータを集めているという話は幾つか目に入ってきているので、そのうちなんらか出てくるだろうと思っていたら、鳥瞰図が加えられていた。国土全部や地球上全部を押さえているのではまだないのではないかと思うが、ぱっと見で人間の感覚に近くて面白い。立体感のある画像は情報の読み取りが自然に出来る。

地図上のピンを打って情報を登録共有出来るサービスなど、ユーザーベースの多い地図サービスの持っているプレイヤーでは実装の方法はどうあれ、諸々出てくるだろう。カレンダを使って時系列での情報をシェアするように、地図を使って空間上に情報をマッピングして、Blogのエントリやイベント情報、各種サイトやサービスに繋げていく、更には移動のナビゲーションや広告サービスと繋げてクーポンのような使い方にも持っていくなどは数年したら出てくることだろう。

・デスクトップのメール
上でも少し触れたが、アプリがブラウザのサービスに近い使用感覚になっている。マルチアカウントで複数のメールサービスを統合することが出来、デモでは通常のアドレスと合わせてGmailのようなWebメールとの統合が簡単にデモされていた。

ローカルとサーバー(ネット)の同期をどのように設計するのかという古くて新しい問題がまた出てくることとなるが、上手くクリアすると面白いものになりそう。

・メッセンジャー
徐々に標準機能になりつつあるように思えるが、オフラインでのメッセージングとP2Pでのファイル共有。長くなるので詳述はしないが、どちらの機能もそろそろ必須だろう。特にファイルについては送信よりも共有、出来ればWikiではないが一緒にUpdateかけてついでに音声と繋げられるとネット越しのミーティングの質が格段に変わる。

下手すると、中途半端に直接会うよりもアジェンダに集中できて生産性が上がることもあるので、ファイルとメッセージを上手く組み合わせたツールの発展は個人的にも嬉しい。
更に、願わくばグループワークに拡張出来ると面白い。周辺アプリを見ていると手を付け始めている気配は感じるが最後どこに行きつくのか。SOX法やコンプライアンス関連の動きと合わせると非常に難しい領域になるが、今後の動きの楽しみなテーマである。

・フレンドリスト、ネットワークサービス
この部分は今後も拡張していくだろうからあまりとやかく書いても仕方ないだろう。ただ、メッセンジャーにも連動しているアイデンティティカード(関連URLやメッセージ先、所属や説明などを割と詳細に載せられる)との連動、フレンドリストとフレンドネットワーク上の写真やエントリの管理については、サムネイルからドラッグ&ドロップで気に入ったのを抜き出して整理出来る機能など、”貯める、見せる”の段階から”使いこなす”に意識が向いている。リスト管理と含めてややこしい領域になるが、肝のひとつなので今後も含めて期待。
 
 
Windows Live、マイクロソフトはどこに行くのか
 
一通りデモと説明を聞き、質疑も終えて関係者参加者でいろいろ話をしているときに出た話題が、「つまるところ、マイクロソフトはどこに行きたいのか」という話にやはり行き着いた。

個人的に気になるテーマの一個ということで、クライアントとサーバーのバランス、ローカルとネットのバランスをこれからどう取っていくのか質疑もさせて頂いたが、回答としては多様なデバイスの窓口になるようにサーバー、ネットワーク側のサービスを大事に作って行きたい、強化して行きたいという方針の上で、最後はマーケットが決める問題ではないかとコメントされていた。

つまり、ベンダーが決めるのではなく、ユーザーや世の中全体として結論を出していくところということになる。マイクロソフトとしては、リスク対応として全方位戦を久しぶりに張っている状態だろう。

XBOXなどのリビング向けのツール、origamiとして始まったタブレットPCのライン。モバイル市場を視野に入れての動き。重心を決めて狙い打つというよりは、多様な選択肢を提示しつつ、ユーザーと一緒に探していくという姿勢を少し感じられた。

思うに、トライアルケースであるとはいえ、こうしてユーザーに近い立場の人が集ってストレートに話が出来る場が設定されているということ自体が少し変わった証なのかもしれない。

ぱっと眺めてBloggerミーティングのような会場風景だったが、今後もなるべく同じようなことを続けて行きたいと担当の方の声だった。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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