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アンビエント・ファインダビリティ:情報の見つけやすさ

2006/04/28 15:17
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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名前を見て分かるような分からないような出版記念のイベント告知を見つけたのがしばらく前。サイトの説明にはこうある。

どんなに有益な情報がネットワーク上に存在していたとしても、ユーザが見つけることができなければ、何の意味もありません。その「見つけやすさ」を表す新しい考え方が「ファインダビリティ」です。また、「アンビエント」はブライアン・イーノの「アンビエント・ミュージック」に触発された言葉で、無線ネット接続、モバイル機器、GPS、RFIDなどの技術によって可能になった、いつでも、どこでも、誰でも(モノであっても)、ネットワークに接続可能な世界を表しています。

情報環境と人間の関係について。なんとなく引っかかるところがあり、御茶ノ水のデジハリ東京校まで足を伸ばした。
 
会場を見渡すと、見知った顔ぶれを含めて、明らかに密度の高い濃い集団になっている。「アンビエント・ファインダビリティ」というタイトルはそのままターゲットマーケティングをしているようなもので、ネットのトレンドを探る!とアナウンスしてはこのオーディエンスは恐らく集まらない。色んなサービスの開発者、アーキテクト、企画者が山ほど集っていた。
 
案件提案で遅れて行くことになってしまい、終了後翻訳者でありプレゼンターの浅野紀予さん(デジハリ杉山さんのBlogで写真も見れます)に終了後ご挨拶していたら、聞けなかった部分も含めてプレゼン資料の印刷を頂いてしまった。改めて読んでの印象をご紹介したい。
 
 
情報化、ネットワーク化の進む現在
 
情報化社会云々といわれているように、現在は急速な情報化が進む世の中になっている。イギリスで始まった近代資本主義の始まり、産業化と比べて情報化や情報爆発といった長いスパンで歴史的に捉えて評価する向きも多い。

見方はいずれにせよ、メディアとネットワークとデバイスが周囲に溢れ、情報に取り囲まれる生活が先進国では当たり前になってきているのが昨今となる。環境のように取り囲まれているが故に、”アンビエント”という表現が出てくるわけとなる。

しかし、増えるのはいいが、人間の認知も時間も限界があり、洪水のごとくただ溢れてしまうと、何がどこにあるか分からなくなってしまう。情報を探索してたどり着くことを如何に達成すればいいのかが新しくポイントとなる。サーチや新しい情報の再編アプローチを試みているWeb2.0の動きが解決アプローチとして挙げられる。

これら、人間が分かる形で情報を取り扱うこと。ナビゲーションや環境定義、そもそもの見せ方や整理配置の仕方といったところ全般が領域対象となっている。存在を知らないことは考えられない。知っていても見つけられないものは利用出来ない。見つけること(Find)が出来ること(Able)で初めて情報は価値を見出される。故に、”ファインダビリティ”。

プレゼンテーションで扱われているキーワードは5つ。同時に本の端的な要約紹介でもある。ワードを列挙するだけで雰囲気は伝わるかと思うので並べてみたい。

 ・Longtail
 ・Search
 ・Interwingled(情報の錯綜:渡辺訳)
 ・Authority
 ・Communication

これらに、オントロジーやフォークソノミー、ソシオセマンティックといった概念を絡める形で全体が構成されている。「脳−身体−認知−行動」といったフレームと情報の関わり方について興味のあるひと、キーワードを見てピクっと来る人には当たりなんじゃないかと思える。直接ビジネスに明日から使えるというようなものではなく、考える基盤、OSのバージョンアップを行うようなタイプの資料になる。

書評Blogではないので、あまり本のことは取り上げていないが、最近真面目に取り上げたくなる本が多い。あるいは、読み手の意識が紹介したくなるようなフェーズにあるのかもしれない。

という訳で、今日はこの後公文先生の講演へ。公文氏のアプローチは、「アンビエント・ファインダビリティ」が純粋に情報を見る傾向があるのに対して、デバイスやアーキテクチャーの層や文化社会の層に重心が向いた整理フレームとなっている。

講演の内容はこんな風となる。

20世紀後半以来、「第三次産業革命」と「第一次情報革命」が同時並行的に進展している。前者がIT技術とデジタル産業によって牽引されてきたのに対し、後者は知力を増進させた「智民」と彼らの組織である「智業」によって牽引されてきた。グーグルは企業の形をとった智業の典型例だろう。今回は、「知財」対「通識」、「資本」対「知本」 の共働と補完という観点から、情報社会の今後を考えてみたい。

昨日今日が一続きの物語のような形になるので、一式まとめて考えてみたい。

イベント参加者のBlog(みかけたもののみ):
IA Spectrum「アンビエント・ファインダビリティ出版記念イベントの資料をアップします
プレゼンター浅野さんのBlog。タイトルの通り資料がアップされてますので、参加したかったという方は是非。

[mi]みたいもん!!: アンビエント・ファインダビリティ・はてブは権威という冗談でもない話編。
Yuma Shimakawa Personal Blog:アンビエント・ファインダビリティ出版記念イベントにて
モンバーバラの獅子舞:アンビエント・ファインダビリティ
CAFE POCA COSA: 情報のうねりの中で
しし丸先生の教え「「アンビエント・ファインダビリティ」出版記念セミナー

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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