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インテルがビットワレット出資で手の届くもの

2006/04/19 11:53
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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もちろん、手が届くことと実際に取れることは異なる。過去も取ろうとして上手く取れていないもの、取ろうと目下頑張っているものが幾つかある。

とはいえ、電子マネーの有力一角と手を組むことは、電子マネーの普及の一助にも、インテルにとっても面白いオプションを手に入れることにもなる。ざっと、最大あり得る射程範囲を並べてみたい。もちろん、実現するかは今後の流れ次第であるが。
 
 
確認
 
まずは、ニュース記事を確認してから。

出資の方法は転換社債ということになっているが、あんまり今回このあたりは関係ない。何らかの形で資本を提供してやる気を見せているという事実が最も大事となる。

インテルとビットワレットは協力関係を結ぶことで合意している。両社は、これまで主にリアル加盟店で利用されてきたEdyの電子マネーサービスを、インターネットを含めた広範囲な環境で利用されるように協力する。

まず、ネット上での普及。既に、Edyを決済インフラとしてECサイトなどに実装する動きはあちこちで起きている。こちらはビットワレットにとっては普及を促すメリットになる。

インテル側はやはりチップが本業なため、チップに何らか繋がる道がないと意味が無い。

「デジタルホームとモビリティなど、インテルのプラットフォームとEdyを組み合わせることで、家庭でも外出先でも消費者はより信頼度が高く、便利で簡単な決済手段を利用できるようになる」と述べた。具体的には、「非接触型電子マネーサービスがすべてのPCに搭載されればPC市場全体の活性化につながるだろう」と説明した。

現在彼らが力を入れているのは、PCチップももちろんだが、デジタル家電周り。長年努力しているが、Viivが徐々にフロントサービスを結びつきつつあり、資本関係での後押しもあるだろうが、オンキヨーからも製品が出されている
 
 
影響範囲
 
以下順々に。
 
・紙幣、硬貨の流通
 
これは、Edyに限ったことではなく、おさいふケータイから諸々動いているところとなる。個人的にはヨーカドーとイオンの銀行業参入に絡めてのところに注目しているが、これはまた機会があれば。

いずれにせよ、お金はこれから電子化している率は高くなる。

・ネットの決済デファクト

今は、クレジットカードが標準になっているが、今後役割分担が進む可能性がある。最終的には携帯に組み込まれる形になるのだろうが、PC側にチップがあり、携帯側に個人IDを持っている状態で認証決済するというような形が日本だとスムーズにありえそうである。

・家電の決済

テレビ通販にしても、注文から決済は電話になったりと画面でそのまま買うという出来ればやりたいだろうことが現時点では普及していない。誰がどう取りまとめるのかさっぱり決まっておらず見えないところだが、スムーズに使える仕組みが待たれている。また、チップを中心にコンテンツ管理能力が高まると、音楽や映画の流通もネットワーク経由に持って行きやすくなる。新市場としては大きいところ。
 
・マーケティングデータ

時々調査業界を調べるので挙げておきたいのだが、購入履歴、決済履歴を取り扱っている小売ではなく決済ベンダーだったりとPOSが全てという世界からは確実に離れていっている。数年内に、買い物風景でカードか電子マネーを使って決済するのが何も珍しくない状況になるだろうが、その際にマーケティング分析の対象となるデータは誰がどのような形で持つことになるのか。ついでに合わせて、履歴ベースでのキャンペーン設計などに踏み込むことになると、どういう体制でサポートすることになるのか。

もちろん、インテル自体がリサーチ領域に手を出すことはないだろう。周辺経済への影響となる。

残りいろいろは、(もしかしたら)追い追い足すとして、とりあえず色んなところに影響を及ぼしうる話というところで。

ちなみに、インテルがこれからどっちに向かいたいかは、インテルキャピタルのポートフォリオを見ていると雰囲気がよく分かる。チップに標準として取り込まれるのはどの機能か。

また、インテル全体の戦略としては、あらためてチップそのものが面白い。OSの定義が若干変わりつつあり、ネットワークとの役割分担も再考されているところで、どこまでを領域として取りまとめるのか。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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