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2.0時代のテクノロジートレンドセミナー

2006/03/22 14:05
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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サンマイクロシステムズ主催のセミナーでつい先ほど出演しておりました。会場では次のセッションが引き続き行われていますが、お話させて頂きました内容を簡単に。

そもそも、いわゆる2.0という動きは必ずしもネットに限ったものではなく、広範な変化を示しているのだと考えていますが、一度具体的なスピーカーも集って現状のスナップショットとなるようなイベントを開催してみようというのが行われた趣旨となります。

プレゼンに使用したファイルはこちらからPDF版をダウンロードできます。

※以下はプレゼンテーション内容のコンパクト版です。
 
 
エンタープライズと繋がる(Web)2.0(資料p11)
 
2.0というトレンドはここ数ヶ月、急にメディアでも取り上げられるようになり(日本経済新聞にまで取材頂きました)、エンタープライズ領域の方からも注目を受けるようになっています。なぜこのような動きになっているのかざっと理由を挙げると以下のようになるでしょう。

・IPネットワークの広範な普及
・ブロードバンド(広域データ通信)の広範な普及
・“お金になる”認識の一般普及
・技術開発の蓄積と安定化の認識
・10年かけて蓄積されたユーザーの慣れ

まず、インターネットの普及とほぼ同値で見てよいIPネットワークの普及。ブロードバンド化も合わせてインターネットが普通に使えるサービスとして認識されるに至っています。買い物(EC)や金融サービスなどセキュリティの問題などまだ解決すべきところは残っていますが日常の使われるものとなっています。企業ユーザーよりも一般消費者、個人の感覚としてはインターネットのサービスを利用した生活というのはちょっとしたことであれごく普通となりました。

技術もユーザー経験も熟成を進めてきた10年、徐々にミッションクリティカルの領域も視野に入ってきています。
 
 
ネットとエンタープライズの接合点(資料p12)
 
近くて遠い、ネットとエンタープライズ両者の接点はどこなのか。簡単に技術面からすると、サービス化が核と言えます。企業内でもSOAというキーワードで業務プロセス設計、システム連動をサービスの単位で行おうという取り扱い粒度の再考が進められています。同時に、ウェブの世界で起きているマッシュアップといわれる動きもAPIを公開し、サービス単位で連携を進める発想に基づいています。

データ公開方法はXMLを中心に、疎結合で繋いでいく。リソースに一意のアクセスが可能なURIを設定しお互いをシステム的に認識する。考え方は似てきています。
 
 
アプリケーション構築の発想転換(資料p14)
 
ネットの動向に詳しい方だと良く耳にしているところかと思いますが参考まで。アプリケーション主導とサービス主導の場合、データの使用流通サイクルも取引範囲や設計時に考慮される範囲となります。

・不特定多数のユーザー行動の取り込み
Web2.0のサービス設計の基本として、プラットフォームをユーザーに提供し、サービスを利用したユーザーが作り出したデータを軸にサービスの進化サイクルも作りこんでいくということが行われています。

サーチエンジンのランキング精度向上
フォークソノミーによるソーシャルメディアの出現
スパムノイズによる機能低下とフィルター機能

例えば、サーチエンジンのランキングは大量のリンクデータの解析から成り立っているため、数多くのウェブサイトが存在しないと単なるアルゴリズムとなります。また、タグ(フォークソノミー)を利用したソーシャルブックマークのサービスも参加ユーザーの癖によってサイトの方向性が決められてしまうものなため、サービスの品質も左右されることとなります。

つまり、反対から解釈すると、ユーザーの利用が芳しくない場合、例えばスパムデータの比率が多い場合はそもそもサービスとして普通に成立出来ない場合もあるため、ユーザーとのコミュニケーションの取り方、スパムを弾くフィルターの役割が重要となります。

・技術のコモデティ化とユーザー依存度の高まり

ユーザー依存が高くなることは、サービス開発のサイクルがエンジニアに留まらなくなることとなります。β公開とユーザーフィードバックを受けつつ細かくアップデートをかけていくというアプローチはリスクを取っていきなり作りこんでいくよりも双方の満足度が高くなりやすいという理由もありますが、そもそもユーザー参加自体が設計プロセスそのものになっているとも言えます。

イノベーションの民主化
エンジニアから利用ユーザーへ
ユーザーとサービスの相互進化

エンジニアが作って提供するのではなく、相互進化の体制を取ることがより本質的になっていると言えます。

残り具体的な話、エンタープライズSIの話は他のスピーカーの方にお任せしまして。

それぞれ、資料については可能な半にで後日公開される予定です。上記のイベントアナウンスサイトでの配布になるかと思われますので、気になっている方は是非どうぞ。

ご来場頂いているみなさま、ありがとうございました。

セミナー終了後はその足でDevelopers' Loungeへ。先月から月位置をペースとして開催されているオープンコミュニティ関係者の集まり。

先日インタビューで対応頂いたPostgreSQL(SRA OSS, Inc.)の稲葉さん、Linux協会の樋口さん、ご無沙汰のSeaser比嘉さんなど多数の方にご挨拶を。

表面上単なる呑み会というフォーマットを取ってはいますが、オープンソースソフトへの依存比率が高まり、開発リソースも分散傾向を見せている昨今、試みとしてこのような集まりは意味があるところと言えます。現実問題、開発コミュニティが順当に回ってるかと言われたらドキュメント整備の問題指摘がされていましたが十分なバックアップがされているとは言いがたい面もあります。ある程度企業がバックアップしていく体制整備ももしかしたら今後必要な課題と言えるかもしれません。

業界の現状と照らし合わせても考えるべきこと、やるべきことは多くありますが、まずは出来るところからということで。トレンドと案件状況、財務状況などさまざま合わせ考えると、先延ばししていても自動解決する問題ではなく、いつかは向き合わなければならないところでしょう。オープンソースこそ正義とかそういった意味ではなく、いい仕事といい開発、いいサービスを実現するべく、せめて出来る範囲のことを。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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