お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

シェアリング・エコノミーとインタフェースデザイン

2005/12/02 08:07
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
ブログ管理

最近のエントリー

編集部記事も合わせると5ページの大作となってしまったWeb2.0の記事の補足として一本まとめたい。

(なお、記事についても補足しておきたいが、Web2.0という動きについて、否定的な立場を取っているのではない。やや行き過ぎに感じられる動きも一部で見られるため、なるべく冷静に動きを追いたいと考えている)

記事中で、Many-to-Manyをサンプルとしてソーシャルアプリケーション、ソーシャルソフトについて触れたが、取り上げるべき理由を説明しきれてない気がしていた。

足りないものが何になるのか、丁度文中にも出ている河村さんとJoiの論文「The Sharing Economy」(PDF)について話をしていてインターフェースデザインに重心が動いている理由と合わせて出てきた。
 
 
インターフェースデザインがなぜ重要なのか
 
以下かなり感覚的な議論になる。追加検証は必要だろう。

インターフェースがなぜ重要なのか、一言で書いてしまうとインターネットの普及と合わせてソフトウェアを使う人が増えたこととマニュアルを配布してというのではなく直感的に使えるものが好まれるようになったということになる。

なるのだが、ソフトの進化、モジュール化の歴史から違う説明も出来る。

遡る範囲はオブジェクト指向くらいまでになる。構造体のプログラミングとオブジェクト指向の違いといわれると、プログラムの再利用、長期で見た生産性の高さというのがソフトウェア開発からの説明の仕方となる。しかし、これを利用側から見ると、内部定義の情報さえ分かればプロセスを隠蔽してメソッド(API)だけを見れるようになる。つまり、コード全体でなく、インターフェースを内部定義の説明資料のみ把握すればとりあえずは他のモジュールを作りこめる(つまり、だからこそ生産性は高まる)。

つまり、プログラム開発の範囲、エンジニアの範囲であるが、インターフェース(ただし、狭義のデザインではない)に重心が動いている。

現在、インターネットサービスとして、あるいは公開型のサービスAPIとしてアプリケーションの機能が提供されている。加えて、その多くはデータとサービスがセットで提供されている、いわゆるインターネット文脈でのWebサービスとなっている。

デベロッパー向けに公開されているAPIは一旦脇に置くと、ウェブアプリケーションの数々は見たらそのまま使えることが強く問われる。勢い、何が出来るかを見たらそのまま分かるような動きやコンパクトな説明、画面設計がユーザーの利便性と満足向上に繋がっていく。

結果、教科書的な定義でいうインターフェースとは若干異なるかもしれないが、ユーザーインターフェースは重要になる。

そこで必要とされるのは、単なる見た目の良さではなく、アプリケーションで何が出来るのか、操作のワンステップごとに今何をしなきゃいけないのか(入力なのか?選択なのか?)を自然に伝えるコミュニケーション設計となる。

インターフェース設計とは内部設計と機能を集約してフロントの動きと表現に落とし込む作業と言ってよい。
 
 
ソーシャルソフトの必然
 
利用するユーザーが多様化し、普遍化し、且つウェブ上での利用が増えていくと、情報の共有方法はファイルの転送共有ではなく、アクセス権の授受に移っていく。「そこにあるのだから、そのまま見てもらえば良いじゃない」という感覚となる。

今のところ、代表的なツールとしては、Blog、SNS(いずれもフォト蔵flickrなどの写真共有を含む)、Wiki、ポータルのカレンダーサービスなどが普及度の高い例となる。

アプリケーションの作り方の前提が、1人で使うものから、共同で使うものになるとなると、当然ながら設計方法は変わる。全てが対象にはならないが、1人で使うことが大前提でないものについては、ソーシャルソフトに出来ないかという検討が何がしか行われることとなる。自社で行われずとも参入を目論んでいるプレイヤーがどこかで密かに検討していると考えた方が自然といえる。

どちらの動きもネットワークの普及と、標準プロトコルの普及、つまるところはインターネットと常時接続の普及に後押しされて起きている。エッセンスのところは上記のJoiの論文をお読み頂きたい。コースの定理や共有地の悲劇など、オープンソースの起源に近いところから入っているのでやや遠回りに感じられるかもしれないが面白い内容となっている。

上記二点、上手くまだ表現できないが行きつく先は同じ一点になるのではと考え始めている。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー