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コンピューティング節目の年になるのか

2005/11/11 10:50
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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後世振り返った際、2005年から2006年にかけてはコンピューティングの節目の年になるかもしれない。ビルゲイツのメモを読み、JavaOneに参加しながら改めて思った。

業界の節目はゲイツのメモがひとつ指標になる。時々文書が外部に流されて話題になるが、この反応はLinuxのときを思い起こさせる。大規模な組織改変といい、今回はひさしぶりにひとめ見て分かるくらい本気度が高い。

マイクロソフトがどこに向かおうとしているのか、端的にこう記されている。

今日における成功の鍵は、インターネットを利用して、ソフトウェアをさらに強力にすることにある。このためには、新たな機能を提供しながら、IT部門や開発者の仕事を簡素化するようなサービスモデルをソフトウェアに組み込むことが必要になる。

この後追加説明が続くが肝は、要するにここで語られている通り、アプリケーション+サービスという以前のモデル(マイクロソフトもガースナー以降のIBMも多くはこのモデルで語れる)からサービスモデルに本気で移行する宣言文となっている。

※メモについては(他様々なところでも触れられているが)、お隣で江島さんも取り上げている。曰く、

ここではようするに、広告がソフトウェアの主たる収入源になりうるという可能性を言っているのだ。今はまったく賛同できない人も、広告ビジネスというものがそもそも生理的に嫌いという人(こういう自分を相対化して見られない自己変革不能タイプが一番危険)も、その多くが2010年には考えを改めていることだろう。断言できる。しかも、論理的に説明できる。その背景は、いつか述べたいと思う。

と。
 
そのマイクロソフトが10年目にして重要な役回りを担って参加することになったJavaOne。相互運用性などここしばらく語られ続けているテーマはさておき、Sun側がSunRayと合わせてネットワークコンピューティングを再度推進させようとしているのが印象的だった。そのひとつの象徴と思えたのがメディアの記事ではあまり触れられていないが「Sun Japan Developer Grid」

一言で表現すると、ユーザーの日常利用環境に留まらず、開発環境もウェブ側に持って行ってしまおうというものだが、戦略上Sunがポジションを取りやすいアプローチであるという以上の意味がある。

インターネットの側を見ると、Webサービスが普及し、必要なリソースはデスクトップローカルから徐々に離れつつある。しかし、開発環境はローカルで構築することが多く、足かせになっているケースが多い。つまり、最終的に作られるサービス、プロダクトと開発プロセスに若干ではあるが齟齬が出てきている。

クライアントアプリやエンタープライズシステムをクローズに開発するのであれば問題ないとも言えるが、ネットワーク上のデータを取得してやりとりすることが増えていくとなると、徐々に引っかかり始めるだろう。全てのケースがシンクライアントになるとは思えないが、シンクライアント開発環境というアプローチは面白い。

Gridについては、サービス化の流れ、コンピューティングの歴史も踏まえてどこかで整理してみたいと思っていたところなので、JavaOneを契機に少しまとめてみたい。一旦筆を置くものの次回以降で。また、JavaOneの幾つかのセッションに参加しての感想・印象も改めて。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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