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情報化と金融業界

2005/11/10 11:49
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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金融業界の変化(進化)と、情報産業、特にソフトウェアの進化は似ている。どこがどう似ているのか詳述は出来ないが整理してみたら面白いに違いないと随分前、2000年の頃から思っていた。ハーバート・サイモン繋がりとでも言えばいいのだろうか。

※余談だが、サイモンのリンクを引っ張ろうと千夜千冊を調べに行ったらダン・ギルモアの『ブログ』が取り上げられていた。こちらも面白い。

システムやモジュールの概念は魔法の箱のようなもので、上記リンク先で松岡氏もこうまとめている。

まず、30年前のぼくの初読時の印象を言う。ぼくはこの本で、システムの意味、分解可能なシステムのもつ特性、脳と記憶とコンピュータの関係、情報をプロセッシングするという仕組の基礎、思考の心理学がありうるということ、階層の設定の合理性、デザインの科学の可能性とアーティフィシャル・サイエンスの可能性、そして、これについてはあとでもふれるが、複雑性とは何かということを、ひとつながりの文脈で初めて学んだものだった。ずばり、目を洗われた。

金融産業は事業の根っこの部分が限りなくデータ処理産業に近づいてきているというのに加えて、こういった抽象的なところからでも紐付けが出来る。

そういった話が、ネットエイジキャピタルの保田さんランチをご一緒している際に思い出したかのように出てきた。続きはあらためて何らかの形でやりましょうということになったが、簡単にまとめてみたい。
 
 
情報化するということ
 
実に当たり前のところからスタートすると、情報化するということは、コンピューター上で処理され、通信ネットワークにデータが載せられて業務が進み、サービス提供されることになる。

必然、モノを取り扱わない産業の方が相性が良い。ネグロポンテがアトムからビットへ、と評したりしているが、ビットを管理するだけで話が終わってしまうビジネスはとことん情報化が進められてしまう。好例が金融業で昔から大量のコンピューターを使ってビジネスをしていたが、ネットを取り込むことでオンラインバンク、オンライン証券などというサービス提供でさえも情報ネットワークの上でこなしてしまうようになってきた。

リアルの店舗が意味を失うわけではなく、体面にせよ電話にせよ直接のやり取りやサービス提供は今でも持ちろん大事なことは変わりない。法人サービスになれば更にオンライン化の出来ない領域が増える。例えば、M&Aのプロセス全部をネットでやりましょうというのは不可能ではないかもしれないが、あまり現実味はないだろう。

とはいえ、コモデティ化したところ、標準的なパッケージを作れるところはプログラム処理してしまった方が効率が良いのでコンピューターに乗り、ネットに乗る。

というところまでは割と普通の話であるが、金融業そのものもモジュール化が進んでいるという見方もある。
 
 
金融業のモジュール化
 
隅から隅まで詳しいわけではないので、簡単なところで留めたいが、金融、特に証券にその印象が強いが歴史を辿っていくと産業そのものがモジュール化していっているように見える。

例えば、投資信託の運用販売は、営業機能が証券会社、設計を投資顧問が手伝い運用専門の会社があり、資産管理のサポートが入りと役割分担が進んでいる。分かれていった理由は法規やリスク管理上などももちろんあるとはいえ、ソフトウェアが階層化モジュール化していった動きを重ねてみたくなる。

そもそも金融業自体がモジュール化しやすく、ソフトウェアのモジュール化と並行して、そのままアプリケーション上に転写されていったという整理をしてみたら面白いのではないかという話だった。

また、金融業はコモデティ化が進みやすい。この点も似ている。

単に雰囲気やメタファーとして似ているというのではなく、どこまでが同じでどこから違うのか。お互いに相手方の産業で起こっている変化から学ぶところはあるのではないだろうかというのが先の”続き”の内容となる。
 
 
というところで、スタートラインの線を引く準備に取り掛かったくらいであるが、面白そうな形に落ちそうならやってみようかと考えていたりする。

今日はこの後JavaOneへ。ソラリスのオープン化、Sun Developer Gridの話をメインに。

追記:
先ほどSun関係者の方と話していたら、晩のFeedのセッションで壇上にお呼びしましょうか、とありました。もしかしたら出ているかもしれません。

更に追記:
Zdnet Blogの飯田さんよりフォローのエントリを頂いています。こちらも合わせてどうぞ。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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