これからいろいろ始めます、とサイバード加藤社長から伺ったのは北海道でのこと。ビットワレットと共同で進めている「Edy‐Style」についての話だったが、その他の事業者の方の動きも合わせるとポイントサービス、もしくは電子マネーの領域が動き始めているのが肌で実感出来た一幕だった。
受けて・・・になるのか、インデックスを中心としたポイント交換サービス開始の発表がされている。直近の動きのみになるが簡単にまとめてみたい。
サイバードのアプローチ
サイバードのアプローチはEdyを大きな軸としつつ、共通のポイント交換用のアプリをプラットホームとして配布する方法となっている。記事からポイントを簡単に抜くと、
同サービスにより、複数にポイントが散らばっている場合でも、ポイントをiモードFeliCa対応携帯電話(おサイフケータイ)に集約することができるようになる。アプリケーションをダウンロードすることで利用でき、おサイフケータイを使った電子決済時に発生したポイントを自動的に登録加盟店で使えるポイントとして蓄積する。
ということで、ユーザー側の個別設定の手間を省くことで使い勝手が良くなっている。
「Edy‐Style」ではポイントからもう一歩進み、クーポン発行などのマーケティング支援にまで手を広げている。同じく記事とリリースから引っ張ると概要として
Edy‐Style会員のFeliCa搭載携帯電話ユーザーには、各Edy加盟店の会員証やポイントカードとして共通利用できるアプリケーション「Edy‐Styleアプリ」を無償提供する。このアプリケーションを使用すると、電子クーポンの受け取りや加盟店の検索、各加盟店での利用金額履歴と Edy残高の確認などが行える。
具体的には
(ア) 各加盟店からの電子クーポンやお得な情報の受取、アンケートやキャンペーンの応募、各加盟店の検索や地図表示が出来る機能
(イ) 各加盟店での利用金額履歴と残高確認、都度のキャンペーンに応じて還元された 「Edy」を会員が受け取れる機能
(ウ) 加盟店だけでなく、加盟店の業種業態に関連する消費財メーカー等からのお得なキャンペーン情報やクーポンも直接、会員が受け取れる機能
と単なるポイント発行を越えた次のステージに差し掛かっている。
インデックスのアプローチ
インデックスのアプローチはジー・プランがパートナーということもあるが、モバイル独自というのではなく、PCインターネットでのポイントも含めて集約が出来る点。その他、記事中にあるように
ポイントは着うたやゲームなどのモバイルコンテンツの購入に使えるほか、携帯電話事業者と協力して電話料金の支払いにも使えるようにしたいとインデックス執行役員経営戦略室室長の錦織康之氏は話す。また、非接触ICカードを搭載した「おサイフケータイ」を利用して、コンビニエンスストアや飲食店などの店舗で買い物したときにも使えるようにしたいとした。
当然の流れとして決済の範囲は広げていく方針を出している。
また、マーケティング支援も同じく行っていくとのことで、
新会社はユーザーの会員情報に基づく広告配信も手がける。広告をクリックしたり、アンケートに答えたりしたユーザーにはポイントを付与することで、ユーザーの利用を促す。また、提携企業に対しては、どんなユーザーがポイントをどんなサービスに変えたかといった情報を提供するマーケティングリサーチも手がけるとしている。
ユーザー側へのアプローチというのが違いと言えば違いになるが概ね方向は同じとなる。
おさいふケータイとローカルマネー
双方どう伸びるのかも気になるところではあるが、いずれにせよ普及が進むとなると、影響を受けるのは現金決済、もしかするとカード決済となる。また、ポイントサービスを展開している各事業社は共通のプラットホームで交換されてしまうことから、囲い込みにはネガティブとなる(この点については、随分前に一度まとめたことがある)。
その他、H-Yamaguchi.netの山口さんがローカルマネーの話とも絡めて「ポイントプログラムってマイクロペイメントになるかも」との指摘をされているが、このテーマについては改めて。
また、これは予測になるが、企業間のポイント交換レートを取り扱う小さな市場がもしかしたら出てくるのかもしれない。