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オールドメディアによるハイテクニューメディア買収(2)

2005/03/29 23:04
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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ご本人を含めて各所で話題になっているが、梅田さんがはてなの取締役に就任された。さもありなん、という組み合わせでまったく違和感がない。テック中心で動いてきた会社にビジネスサイドからの視点が入るとどうなるのか、特にシリコンバレーならともかく、日本だと何が起きるのか内部でじっくり見させていただきたいくらいである。サービス開発の質に変化が出るのか出ないのか注視したい。
 
 
Topix買収後のサービス開発可能性
 
さて、昨日のTopix買収の話の続きを。後半部分として、テクノロジー、サービス面で今後予想される展開について。

サマライズとしてはSoftware Onlyの「"Old Media" invests in "Hi-tech News Aggregation"」の一文が良い。

A unique feature of Topix is its ability to deliverv very granular local news. The three acquirers operate 140 newspaper websites, serving 30M unique readers. Combine this audience with the ability to deliver highky targeted news, advertising and other content (user generated text or pictures, like Buzznet-powered Ventura County Star ?), and you might get a new mix of highly targeted content.

Topix.netはテーマ別の記事分類に優れているが、ローカル情報の分類にも長けている。買収側であるGannett、Knight-Ridder、Tribune Companyは既にローカルのメディアも含めて多数保有しており、ターゲティング広告を広範に提供することが出来る。

少し詳細に落としてみる。buzzhit!の「Knight Ridder, Gannett, and Tribune buy Topix.net」より。

Topix's current geographic and topical categorization: you get classified listings (jobs, cars, houses, etc), reviews, etc. binned, routed and flowing into local newspaper sites, Tribe.net (which Knight Ridder owns a chunk of), and of course, Feed aggregators. (A darker scenario would have the papers using only their proprietary content from the aforementioned existing JV classified sources...)

まず、Topixの保有しているカテゴライズの能力。あるトピックについて、横断的にくまなくチェックしたいというニーズがユーザーの間で育ってきつつある昨今、自社で記事のクラスタリングが行えるのは記事の配信能力で他社に優ることが出来る。Topix単体では記事を平等に扱うとしても類似の技術を自社メディアに導入すれば、それぞれのサイトのユーザービリティを向上出来る。

Topix is already part of the local search ecosystem of folks like AOL, CitySearch, Ask Jeeves, The NY Times, My Yahoo... all folks I'm sure the News Co's would love to build/extend relationships with.

ローカルサーチについては、そのままローカルの掲示板、クラシファイドサイト/広告と組み合わせられる。記事サイトの右側にクラシファイド広告のコンテンツを載せるなどで広告を目に触れる機会を増やせる。しかも、適切にカテゴリーの組み合わせておくと、広告がお邪魔虫ではなく、コンテンツとして機能することとなる。

メディアのコンテンツ、ニュース記事の方はどうなっているのか。Susan Mernit's Blogの「Topix.net to be acquired by newspaper J-V」より。

Collectively, Gannett, Knight Ridder and Tribune operate more than 140 newspaper Web sites with nearly 30 million unique visitors monthly. The companies have partnered together in other joint ventures such as ShopLocal.com and CareerBuilder.com."

まず、ニュース紙が140。ユニーク読者が30万。その他アライアンス少々。

上でも触れたローカルサーチと記事を組み合わせると、

they've acquired a resource that will help them launch and create local feeds, monetize text ads far better than Google AdWords can off the shelf, and help make them a leader in the search, local and RSS spaces.

出てくるのは自社コンテンツを主軸にした各テーマ/各ローカル情報のフィードと対応した広告コンテンツとなる。ここで注目したいのは、サイトではなくフィードという表現になっている点。広告ビジネスの舞台はサイトとトラフィックではなく、フィードと獲得ユーザーにシフトしている様子が窺える。
 
 
サーチとメディアサイトの陣取り
 
こちらはTopix単体のアプローチ。The Kelsey Groupの「Newspaper Partners Buy Majority Stake in Topix」より。

Markson added that “Topix will be able to integrate [the partners’] vertical site listings into contextually relevant pages” on Topix. He also suggested several ways that the newspapers could be featured on the Topix site. The New York Times has a “featured placement” deal with Topix.

検索エンジン広告と同じく、記事分類で上位に表示される権利が課金対象となる。検索キーワード広告の仕組みを考えるとこれは素直に理解出来る。

バランス取りが問われるのは、自社でメディアも抱えているため、どちらへの誘導を優先すべきかというところとなる。これは、パートナーからそっぽを向かれない範囲で単純に収益性の良い法を選択するのでも解決となる。

特に個別のメディアサイトよりもTopix自体が良く使われていくのなら、ユーザーの流れをかなりコントロールすることが出来るために、強気のポジションを取れる。度が過ぎると中立性を失ってアグリゲーターサイトとしての質が落ちてしまうため限界はあるが、それでも相対優位に立つには十分だろう。シナリオとしてはこちらを希望していると推測している。

「このディールで何を買ったのか、どう考える?」と質問を受けたとしたら、端的に、ユーザーフロントで他のサイトよりも一歩前のポジションを取れる権利とシンプルに答えたい。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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