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いつか来た道?:ソーシャルブックマーク/ソーシャルタギング

2005/03/07 18:39
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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大きなトレンドになれるかは議論の余地があるが、次に面白い領域として、ソーシャルブックマーク、ソーシャルタギングが注目を浴びている。この領域では大手となるFlickrはYahooとの資本関係の話も出るなど、米国では既にシードアーリーというところから、スタートの早かった企業はエグジットの段階にある。

日本語でも情報の早いBlogで何度も取り上げられ、テクノロジーメディアでの記事にもなったということは、「どうやって事業化しようか、早くしないと競合に出し抜かれる」と各社知恵を絞っている段階だろう。いち早く市場導入したはてなブックマーク以外のサービスがどのような形で出てくるのか(あるいは出てこないのか)を気にして見ている。

サービス内容についてはこの期に及んで紹介しても仕方がないのでこの際割愛してしまう。
 
 
いつか来た道
 
あちこちで書かれる使用レポートを読んでいると、その昔通った道と良く感じる。この感覚をコンパクトにまとめていたのが久しぶりに紹介するJon Udellの「Implementing real-world structured searches」の冒頭の一節になる。

In the early days of XML, smart search was often cited as a key benefit. Instead of just trawling for single-celled keywords in an ocean of undifferentiated text, the story went, we'd navigate islands of structure looking for more evolved creatures. Product descriptions, calendar events, and media objects are all examples of the kinds of things we were meant to be finding by now.

そう、XMLが出てきた当初の世の中の雰囲気に似ている。

もちろん、Tagサービスの多くはXML技術を取り込んで作られている。よって、技術そのものが新しくなったのではなく、実装の仕方と使い方が新しくなったケースと言える。

タグのサービスが何に繋がるのか。ローカル処理されていたサービスがウェブ化されること(ブラウザの機能は着実にウェブ上のサービスで代替されてきている)、共有されることで、特定のコミュニティ内部で緩やかに情報共有が行われることなど自然出てくるもの以外で注目はやはりサーチサービスとどう組み合わされていくかだろう。

サブタイトルに

Mixing tags with free-text search can bring the promise of XML that much closer to reality

とあるように、メタデータを用いたサーチという話は以前から理屈では話に挙がっていたが、肝心のメタデータをどう作り出すのかというところが障害になっていた。Blogの普及は障害をクリアするのに一役買っていたが、ソーシャルタグのサービスはよりストレートにアプローチしている。ユーザーがサービスを使えば使うほど、ウェブ上のコンテンツ全体に薄く広くメタデータが付与されていく。

融合はこの先の話だが、間違いなく大きな動きとして出てくるだろう。

既存サービスとの代替

今世にあるサービスの何と入れ替わるかと問われたなら、希望的観測も含めてディレクトリサービスと答えたい。メディアをBlogが代替しきれないのと、Wikipediaが百科事典を代替しきれないのと同じく、大手ポータルのディレクトリサービスを代替出来るかは難しい。理由は品質基準と品質保証が誰からも担保されていないことによる。

とはいえ、Googleをはじめとして検索サービスが信頼性の高いものとしてそれなりに受け入れられていることからすると、10年経ったら、特定の誰かもしくは組織が中身のチェックをしていないことも気にならなくなるなかもしれない。

最後にもう一つ、問いかけを。タグのサービスはインターネットの世界では受け入れられつつある。しかし、世の中全体ではどこまで行くだろうか。リテラシーの高い層、アーリーアダプターくらいまでが普及の限界になって、一般ユーザーへの普及は更なる単純化が必要なのか、それとも大手ポータルの標準サービスとしてマスの目に触れるようになると意外と普及してしまうのか。

更には、ウェブのコンテンツ以外、音楽、映像に普及するのか。iPodやHDDレコーダーのメタデータが共有出来るようになったとして、みんなわざわざ使うのか。

最終的にどこまでの市場規模になるのか、かつ市場がどのように分割されるのか経過も含めて考えるには面白いところなのではと考えている。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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