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SNSが普通になる世の中へ:Beat Communication村井亮氏インタビュー

2005/02/06 20:58
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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「上手く機会があれば」ということで、昨年末からお話の挙がっていた村井亮氏とお話させて頂く機会を、年も越えて幾ばくか過ぎたところで得ることが出来た。現在、慶應義塾大学の研究からスピンアウト形で生まれたベンチャー企業、Beat Communicationの創業代表の立場にある。

冬空の中、事務所にお邪魔させて頂いて1時間強、紅茶を頂きつつお話を伺った。

村井亮 氏
 
--元々起業願望はありましたか。

正確には覚えていませんが、大学の頃にはいずれは起業したいなという漠然とした意識はございました。

--どういう経緯で会社になったのでしょう。

実は2003年の国際学会で携帯での検索エンジンのデモを行ったのです、その時複数の企業の方から商用化しないかという話を頂いて、自分達で会社を作ろうという話になりました。

その時はじめて弊社がやっている事が米国で流行り始めている所謂ソーシャルネットワーキングと呼ばれているものだという事を知りました。

その後1年程会社設立の準備をしながらソーシャルネットワークエンジンのテストを繰り返しました。実はあまり多くの方には知られていないのですが、2003年の12月に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスのベンチャーグループSFC Incuvation Villageにて起業家と投資家のマッチングを行う日本初のクローズドのビジネス系ソーシャルネットワークを期間限定でテスト導入させて頂いたりもしました。
 
 
--大学発とのことですが、関係についてお聞かせください。

新しいタイプの検索エンジンとして2000年頃から慶應藤沢キャンパス内で研究、実験がされていました。

そこから(株)Beat Communicationが生まれました。今でも慶應SIVより優秀な人材を紹介していただいたり、弊社から活躍されているアントレプレナーをご紹介させていただいたりもしています。
 
 
--SNS市場:コンシューマー市場ではどのような進化を遂げ、人々の生活をどう変えていくのでしょう。

今年、来年とSNSは益々増えてくると思います。今のブログのように、数年後はどの企業も当たり前に持つでしょう。SNSは情報のあり方を根本的に変えると思います。今まで手に入れるのに時間とコストがかかっていた人脈に基づく情報を瞬時に手に入れることができるネット社会が到来し、それが色々な業界へ応用されていくと思われます。
 
  
--SNS市場:企業でどのように使われていくと考えていますか。

企業内ではコミュニケーションツールとして、大学、人材派遣会社などは就職ツールとして普及すると思います。

後は顧客囲い込みのためのマーケティングツールや検索ツールとしても普及するでしょう。病院においても最新の病気の治療法の研究の情報交換に使われて欲しいですね。ソーシャルネットワーク自体のコンセプトはシンプルなので色々な世界に応用されると思われます。
 
  
--ソフトとして、どういうことが出来るものでしょう。

弊社『Beat Communication Package』の特徴としてはまずカテゴリーの下に何レイヤーでも子供のコミュニティを作ることが出来ます。これは例えば○×銀行 本店 人事部 ○×プロジェクトというようにコミュニティを細分化させて欲しいという会社様からのニーズに対応しました。

他には「名刺機能」などがございます。大手企業の中では複数の支店の担当者が気づかず同じ会社へ営業をかけている事が多いのですが、そういった無駄な時間を省くために用意致しました。

「名刺機能」では他にも営業マンがA社へコンタクトしたい場合、A社に親しい友人がいる人が社内にいるかいないか調べて親密度の高い方から紹介していただく事が可能になっています。これによって新規開拓が企業にとって楽になり、コストも大幅に削減されます。

他にはご要望もあり、「HELPME機能」をつけたのですが、ここではベテランの方がその業務に携わったばかりの新人の方の仕事での質問にお答えする事ができます。これにより会社全体のノウハウのレベルアップが計れます。

又『Beat Communication Package』で特徴的なのは管理画面で比較的自由にその企業の担当者が自社のニーズにあわせたカストマイズができるところです。管理画面に関してはパソコンの特に専門的な知識等は必要とされません。今迄のソーシャルネットワークと違うのは、最初から対企業向けに設計されているため非常に安定している点とソーシャルネットワークでのノウハウを反映して作られた点だと思います。

ソーシャルネットワーク自体の仕組みを只作ることはそれ程難しいことではないのですが、商用となると設計段階において最初からSNSにおける色々な知識、経験とノウハウが必要になってきます。
 
 
--いわゆるグループウェアとどう異なるのでしょう。

『Beat Communication Package』とグループウェアの根本的な違いは社内のコミュニケーションの活性化に焦点をあてているところです。人は実社会の中で今までHUMAN NETWORKに頼って生きてきましたが、オンライン上でHUMAN NETWORKを展開し、その上で情報共有及びコミュニケーションを図ることを可能にするのがソーシャルネットワークです。 友人や知人、同僚との信頼できるネットワークは貴重な情報源であり、このような人脈がもたらす情報は計り知れないものがございます。しかし、今、自分のほしい情報を誰が持っているかが分からないで苦労することが多いです。

そんなとき必要な情報取得のスピードを向上させ、自らの信頼できる情報ネットワークの拡大を可能にするのが『Beat Communication Package』です。

今までは社内のコミュニケーションツールというものはインスタントメッセンジャーぐらいでしたが、それも充分管理できていませんでした。『Beat Communication Package』では社内のコミュニケーションのあり方に一つの答えを提示させていただいています。

グループウェアで実際使われている機能もおまけで装備していますが、企業はソーシャルネットワークを使って何ができるのかを追求したのが今回のバージョンです。

後はソーシャルネットワークは時間の経過とともに人が増えますので、導入よりも寧ろその後の運営が重要になってくると考えています。グループウェアのようにどこの会社でも同じ使われ方をするわけではないので、各企業様のニーズにより、その運用方法も変えていかなければなりません。そこでソーシャルネットワークの経験やノウハウが必要になってきます。
 
  
--お客さんから想定していなかった相談、要望を受けたことはありますか。

12月リリースしてから予想以上に多くの問い合わせを頂いており、企業におけるSNSの必要性をますます痛感しています。SNSはこんな業界でも使えるのかというように逆に教えられる場合もございます。いつでも人材募集していますので応募してきてください。 

 
--今後の事業設計についてお聞かせください。

弊社の今後の方針してしては今後も企業中心にソーシャルネットワークのパッケージ販売とカストマイズを行って、できるだけ色々なソーシャルネットワークの使い方を提案していきたいと思います。戦略的なものもありあまり多くは語れないのですが弊社の今後の展開を楽しみにしていてください。

〜〜
物腰の穏やかな柔らかい人、という印象だったが、紹介して下さった方曰く「社内でもほとんど怒ることがない」とのこと。人柄も反映してか、事業自体も着実に押さえるべきところから押さえており、過去プロトタイプとなっているソースコードを三度捨てているエピソードに象徴されるように、必要なことを早い段階で終えていることが分かる。後半、SNS市場をどう見るか、事業者側に何が揃ってないとならないかというやり取りが多く交わされたが、非常に納得感の高い洞察を頂けた。半年か一年後にまた伺ってみたい。

村井さん、お忙しい中ご対応頂きありがとうございました。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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