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メディアサイトが読まれなくなる理由とは?

2004/10/14 13:37
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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John Batelleが新聞のユーザー登録モデル(subscription models)がなぜ上手く機能しなくなっているのか鋭く考察している、というのはAlacraBlogのエントリ「Newspapers May Fade Away Because...」の書き出しである。AlacraBlogでJohn Battelle's Searchblogが紹介されるということは、読む価値があるに違いないということで、「From Pull to Point: How to Save The Economist and The Journal from Irrelevance」を読みに行った。

話はカンファレンス(Web2.0のことだろう)の後、関係者と話していて、「そういえば、Wall Street JournalとThe Economistから最近遠ざかっているな」と気づくところから始まる。

I pay for the online version of the paper, but given how my reading habits have shifted from pull to point*, the Journal simply has not crossed my radar enough to register.

プリント版ではないが、オンライン版の購読はしている。しかし、自分のレーダーに入ってこない、読みに行くトリガーがない、と表現している。

この感覚は、RSSリーダーを日常的に使っている方、特にBlogに良く目を通している方であれば自然と掴めるところだろう。傍から見たら似たようなものだろうが、ユーザー行動としては、決定的な違いが出得るところである。

なぜなのか。

原因はRSSだろうか。

You've already guessed, of course. Both require paid subscriptions, and therefore, both do not support deep linking. In other words, both are nearly impossible to find if you get your daily dose of news, analysis and opinion from the blogosphere.

一因であるが回答ではない。ディープリンクこそが問題である。

In today's ecosystem of news, the greatest sin is to cut oneself off from the conversation. Both the Economist and the Journal have done that.

今のニュースの利用法、読まれ方を考えると、会話の外に置かれることは問題になる。つまり、読者が寄り付くきっかけを失ってしまうことになる。ここでの会話は言うまでも無く、Blogを中心としたウェブ上での意見交換のことを指している。ディープリンクが出来ず、こうした意見交換に載らなくなることで、ユーザーはサイトを訪問しなくなってしまう。

では、リンクを許すと何が起きるのか。どのようなメリットがメディア側に発生するのか。

I'd wager that the landing pages from blog links might be the most lucrative place a publisher can capture new subscribers. It's a massive opportunity to convert: the reader has come to your site on the recommendation of a trusted source (the blog he or she is reading). It's pretty certain that if you make that page inviting, and use it as an opportunity to sell the reader on the value of the rest of your site, that that reader will eventually feel like the Journal is worthy of his or her support.

ユーザーはどこかのBlogからニュースのページに誘導されてくる。ネガティブ評価と共にリンクされることもあるが、多いパターンは「この記事は読む価値がある」というコンテクストに載せられての誘導である。物事の評価は信頼の置ける第三者の意見が良いというのが基本である。メディアも同様で、様々に評価され、自分の信頼している情報源=Blogが注目しているソースだと、ソース元まで辿って読んでみようという気になる。こうして、媒体は読者を獲得することになる。

この現象、周囲に類似例も多く頷けるところではあるが、まだメジャーストリームに入ってはいないだろう。特に、米国ほどはBlogがメディアをカバー出来ていないという感じを受ける。Blogを読んで欲しい情報にあたりをつけるという作業は英語圏ほど木目細かくは出来ない。時期の問題なのか、タイミングの問題なのかは良く議論をするところであるが、理由はともかくとして、まだまだ同じことを日本語圏でと言われても難しい。

そういう意味では、John Battelleの指摘は日本市場において来るべき未来なのかは若干疑問は残る。ブログ人の河村さんとも良く話すことであるが、日米ではBlog間のリンク構造が違うなどの違いが感じられるのが現時点である。

これからも細かく動きがあるところだろう。定点観測しているテーマなので、現時点でのスナップショットとして。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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