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Intelは成熟期に入ったのか?

2004/07/29 09:21
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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市場期待に届かなかった決算内容を受けての株価の下落トップによる苦言などインテルでごたごたが続いている。合わせて、チップセクターはシリコンサイクルの次の段階に入ったという声も聞こえて来ている。長期への影響は少なそうだが、構造変化が起きていないかなど久しぶりにまとめてチェックしてみたい。素材はKnowledge@Whartonの「From Intel Inside to Intel Everywhere: Will the Chipmaker's Strategy Work?」より。

インテルについては4月にまとめた「全てはチップの上に」にて今後の主要ターゲット市場として、Wi-Fi、ワイヤレス端末、ホームネットワーキング、家電の三つを指摘した。ハイエンドサーバー等も厳密には新市場と言えるものだが、既存の動きの延長上なので割愛している。
 
 
Chips and More
 
Intelの今後のビジョンはCTOの言葉に集約されている。

"Before I retire from Intel, I want a piece of Intel technology touching every human on earth, every minute of every day, in every aspect of their lifestyle,"

過去いろんな会社が様々な形で表現してきたメッセージと同じと言えば同じであるが、要するに「Intel Everywhere」である。

記事が力を注いでいるのは家電ネットワーク分野、Entertainment PCへの進出についてなのだが、その前に前のエントリでは扱わなかったストレージ分野について触れられている。気になっているのは

"The server-commoditization wave is being repeated in storage,"

とストレージ分野で構造変化が起きているのだという話である。

Intelがやっているのはチップに新しい機能を追加して周辺市場を飲み込んでいくといういつもの常套手段となる。

Intel is working with partner Emulex to integrate some storage functions with processor chips, which could speed up performance and cut costs.

狙いは高速化とコストの削減。大きく見ると枯れたソフトのハードで固定化させる動きとも重なるか。

市場の入り方と見通しとしては、

The company produced a blueprint for a low-end storage product and showed such devices at a trade show earlier this year.

"It's absolutely a key area and one we see growing," Bobroff said. "We see the opportunity and are working as one."

やはりローエンドから。サイズは分からないが成長期待も持っている様子。これだけでは情報が足りないので、追加情報があれば改めて。
 
 
Entertainment PC

さて、ここから本題のEntertainment PCの分野について。

なぜこの市場を狙っているかはこの文に顕れている。

Intel's emphasis on digital media features in PCs makes sense because the traditional PC market has slowed down. While hardware companies in the PC arena enjoyed 20% to 30% annual growth rates in the 1990s, they now face growth in the single digits or teens. "If you want to grow, you have to move into new markets, and this is one," McCarron said.

80年代から90年代のPC市場の拡大はもうやってこない。企業として高い成長を維持するのであれば、新しい市場に入っていくしかない。つまり、債権のように頑強で安定的な収入を獲得するプロセッサ事業と得た資金を新市場に投下して成長していく事業ポートフォリオを持っているのが今のインテルだということになる。

切り込む先の製品市場の状況はというと

Already consumers are embracing electronic products with connections to the computer world, such as the Apple iPod and other digital music players and liquid crystal display (LCD) televisions, which are now sold by PC makers Dell and Gateway.

先のエントリでも触れたように、音楽コンテンツはデジタル化が基本となりつつあり、ユーザーにとっても媒体の物理管理よりもデータの管理を如何にするかというDRMとバックアップの方に問題がシフトしている。テレビも液晶化され、日本に至っては新商品として出されているデスクトップPCの多くはテレビとして機能することを売りとしている。何年後か後にネットワークが繋がればどちらがどちらということはなくなるのだろう。製品レベルではなく、テレビの発色の要素技術、相互ネットワーク、デジタルコンテンツ管理などの要素技術レベルの競争に一度アンバンドルが起きるのでは。

とにもかくにも、デジタルでマルチメディアで(おそらくは)ユビキタスな世の中はようやく訪れようとしている。

話をIntelに戻して。

But Intel's expansion plans may hit hurdles. Illuminata's Freund notes the company's forays into new arenas -- such as the telecommunications market -- haven't always gone smoothly. The digital home market has particular challenges for PC players, McCarron adds. One, he said, is a "communications barrier," where the computer industry must convince consumers used to buying audio equipment for $100 to $200 to buy a PC device that may cost hundreds more but comes loaded with more capabilities.

ネットワーク家電市場に参入するに当たって、障害となるのは文字通りのネットワークの部分となる。接続用の機器を買うという習慣をユーザーが受け入れるのかどうか、それともなんらか吸収しなければならないものなのか。

Intel and its allies also are up against an "ease of use" obstacle, McCarron says. "It's hard to compete with something as easy to use as a DVD player, where you just toss in a disk and push play," he explains. Intel is aware of this need to make sure "it just works." Along these lines, the company has developed audio technology designed to change the role of a computer's jack depending on what has been plugged in there – so if a microphone is plugged into a speaker jack, the computer will recognize the error and can change the jack to function as a microphone jack.

もうひとつが関連するが相互運用性も関連した操作の容易性。マイクロフォンのジャックの話がサンプルで挙げられているが、USBのような規格を生み出す、もしくはUSBそのものに統合していきソフト処理することで機器の接続性を維持するのか。テーマとしてはソフト業界の方での良く扱われるが(つまりは、問題が大きいからだが)、ハードも含めてより広範な標準化が要求されることになる。またもやコモデティの議論である。

Intelの話をまとめていたのだが後半は昨日のエントリ、「ハリウッドを救う三つの指針」の変奏曲のようになってしまった。どこもかしこも同じことが起きている。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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