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コモデティ化するソフトウェア(Always Onカンファレンス)

2004/07/20 00:12
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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Always On主催でカンファレンス開催され、あちこちのBlogに感想(知人のエントリ曰く、Blog的な双方向リアルタイム性が取り入れられていた様子)やサマリがエントリされているので気になるところをまとめて読んでいる。Sun MicrosystemsのCOO、Jonathan Schwartzのエントリ「Commodities, Railroads and How Sun Monetizes Java」からご紹介したい。

オイル、ガス、通信、金融サービスと比較してのコモデティの定義が面白い。

They're also the industries that have yielded the world's largest companies. Oil companies, Telcos, Banks. The Fortune 50 are littered with them. Why? Because commodities, by definition, are those products for which a universal and perpetual demand exists - the planet is your marketplace, and everyone is your customer. Commodities yield massive opportunities. If you're prepared.

コモデティ化というとハイテクの世界ではネガティブな評価を下されやすい。差別性の源泉が無くなり、プライシングは落ち込んで商売上がったりになるという流れの説明である。しかし、Schwartzはコモデティ化こそが途切れない需要に繋がるのだと指摘する。「If you're prepared」、適切に準備さえしていれば膨大な可能性がそこにあるのだと。
 
 
コモデティ化領域
 
コモデティ化の影響を起きている部分については、ハード、ソフトではなく帯域を指摘している。

what's really commoditizing? Bandwidth. Not software, not hardware, bandwidth. It's coming out of the wall in your house and office, just like a three prong outlet provides another commodity, electricity (and broadband, soon enough).

帯域が余ってきていると言えば日本でも同じ状況だろう。動画配信などを始めてしまうと一気に今のインフラでは足りなくなるが、普通に使う分には数メガあれば事足りる。そして、数メガを獲得するコストは以前では考えられなかったくらいに下落し、携帯でも可能となりつつある。Wi-Fiの本格普及を待たずとも、定額制が適用されるとモバイルでのブロードバンド環境が容易に手に入るようになる。

コモデティ化とその周辺、というのはクリステンセンも散々指摘してきている視点である。平文で読むとこの指摘は簡単なのだが、具体的にどこかと言われると結構難しい。ハードではないからソフト、ソフトではないからサービスと杓子定規には進んでいるわけではない。だからこそ。大上段な理屈ではなく、個別具体の事例や考え方を知りたい。
 
 
Sunの進む方向
 
例えば、Sunはここ数年の動きをどう捉えてどう手を打っているのか。

So back to Sun. We've invested big amounts of energy and creativity to evolve and promote internet standards. Like TCP/IP, NFS, Java, even Project Liberty.

Sunが標準化を後押ししてきたのはインターネット関連技術である。特定のソフトではなく、インフラにあたる技術開発に力を注いできていた。

They turn bandwidth into opportunity. We don't know what you'll put in the freight cars, or how you'll run the railroad, but the odds are good you'll need locomotives. And there's good money to be made in network locomotives. And not just those that fit in your datacenter, or den, but in your pocket, on your dashboard, or in your wallet.

機会化するのは帯域となる。なかでもIDCなどではなく、ポケット、ダッシュボード、財布などインターネット勃興期に発電所のメタファーで語られた方向からは違うところを見ている様子。これ以上細かくは書かれていないが、ハード、ソフト、サービスの三層でどのような役割分担が起きると考えているのか興味深い。どこかでヒントが書かれていれば改めて。

そして、

That activity levels a playing field, that just so happens to be the single biggest playing field the technology industry has ever seen. The network is a commodity. We should all be celebrating.

Javaが受け入れられてきていることを本当に喜んでいる。財務的にも戦略的にも厳しい時期に入っているが、上手くターンアラウンドすることを願っている。

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「bandwidth」の意味定義についてはこのような文脈に置かれている。

Can you discriminate one company's bandwidth from another? Pricing, yes. Bandwidth, no. Can you discriminate one company's browser from another? Yup, especially recently. How about one company's mobile handset? Linux distro? 4-way x86 server? Absolutely. They all make that bandwidth useful and interesting, but they're highly differentiated technology products.

線路の幅が統一化され、コモデティ化が起きたとき、需要が高まったのは「locomotives and rail cars」だった。金融サービスでATMのカードがコモデティ化した後にはサービスバンドルが始まった(クレジットや各種ポイントや取引など)。テックで起きるのは改めて何か。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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