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コンテンツがコモデティ化した世界で(2):ソーシャルキャピタル

2004/07/02 00:00
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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昨日の続きを。同じく、Ross MayfieldのOur Realityより。

昨日も引用した

The problem is this low cost means high volume and the need for filters to sift through what is largely crap by traditional standards. This is where models of emergent social filtering are showing promise.

というところで、コンテンツが大量供給された場合にどのように交通整理を行うかについて。

プルモデル
量が多くなった場合、受信者に情報処理コストのかかるプッシュモデルは破綻する。Emailがいい例でスパムが増えるとまともにツールとして機能しなくなってしまう。

First of all, attention management is driven by Pull models instead of Push. Which means that if something is produced and distributed and nobody knows its available it doesn't consume anyones attention. This is not to say it doesn't exist, in fact, its adding value by not taxing others. The most valuable feature of a news aggregator is the ability to unsubscribe.

そこで、プッシュモデルを採用することでコンテンツの存在を認知してもらう過程において「注意力」を消費しないモデルが指向されることになる。

しかし、プルモデルを基本とすると、「知ってもらう」過程が弱くなる。受信者にとって重要になる機能は購読を解除出来る事「unsubscribe」だと表現しているが、リソースの消費だけクリアしても問題が発生しないだけで解決とはならない。

エージェント・フィルター
どのように見つけるかというところは、誰かに任せれば良い。

Second, attention drives attention. Like the pheremone trails of ants, remixing, cross-posting and linking pass memes along. Something that doesn't work with the broadcast IP regimes and network structures. You don't have to subscribe to everything to assure you will receive the best content, just sources that are akin to your editorial taste, to let them do the filtering for you.

自分と好みの感覚の似ているところにアンテナを張っておけば、面白いものを代わりに見つけてくれる。

この感覚はRSSリーダーを使ってBlogを読んでいる人には自明なのではないだろうか。何か起きたとき、わざわざメディアを自分でチェックしなくてもキーになる出来事であればどこかで取り上げられ、かつ、出来事として何が大事なのかは事実上のエージェントとなる人が適度にセレクションしてくれる(同様の感覚を確か梅田さんがエントリしていたはずだが、アーカイブサーチをしても上手く見つけられなかった)。

もちろん大事なのは、エージェントが何らかの価値判断を行って大量の情報のチェックをしてくれるところである。エージェントと自分の価値観が近ければフィルタリングの結果を受けて、たくさんの中からより重大で意味のあることのみをチェックすることが出来る。なおかつ、質のいいBlogであれば関連情報の指摘や考察などがついていて、更に重層的に考えることも出来る。

Half the production value in this model is as simple as pointing to something with good judgement.

この判断の蓄積というのが現在型のアルゴリズムサーチでは手の届かない部分である。

注目度の共有
判断の蓄積というか、注意力の向かうエネルギーは共有することが出来る。

Third, attention is shared. This isn't a broadcast and consume model, its conversational. See Cluetrain, et. al.

「Cluetrain」というのは同名のこの資料のことである。内容についてはこんな感じとなる。

このCluetrain的世界についてはEVことエヴァン・ウィリアムスの声に起きている現象の上手い説明がある。

私自身は、マスマーケティングがまったく効果がないとは思いませんが、ニーズに対応できなくなったとは感じています。人々がインターネットに、そしてブロッグに惹かれるのは、顔の見えない企業ではなく、人間そのものに惹きつけられているからです。他者の意見を聞くことは、いつでも興味深いことなのです。一方、企業は人々が賢くなっているのに気づいておらず、一般人は馬鹿だと思ったままです。

会話を共有することで、物事が緩やかにある方向に向かっていくのだと。

分散型index生成

Fourth, media organizations can play a role in this model. The role is as a cultivator and indexer. MoveOn's Bush in 30 seconds allowed amateurs to contribute and let an emergent voting process determine the top candidates (the organization had final say on what would bleed into the broadcast world, but then again, the broadcast world had the final final say).

投票/評価機能によって、広範な判断をインデックスとして捉えられる。ここでのポイントは、メディアが判断を提供するのではなく、あくまでプラットホームを提供し、その後の評価は参加者が自然と作り上げていくことにある。この形は旧来のマスメディアからGoogleに至るまででは実現されていない。

締め。

Our Reality is differrent from Their Reality because we own it, produce it and distribute it. A value more social than ratings.

シンプルな二文だが、しばらくの期間じっくりと向き合いたい。例えば「Our」と「Their」はどう定義づけられるのか。「social」と「ratings」の違いとは突き詰めていくとどういう要素に分解出来てどう表現されるのか。

この辺りのテーマはキーになる要素は分かっていたものの、細かい繋がりがいまひとつ掴めていなかった。しかし、ようやく見えてきている気がする。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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