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息を吹き返すオンラインスーパー

2004/05/19 02:20
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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インターネット華やかなりし頃、ひとつあった風潮は「とりあえず何でもネット化してみよう」というものであった。小売りしているものはとにかく全部EC化。法人取引だったものはとにかく全部マーケットプレイス化。結果、上手く行かないものもあったが、バブル崩壊の余波で結局成立するのかしないのか良く分からない事業モデルも幾つかあった。

そのうちの一つが、食品小売りである。当時の分類からすると、生花のように商品を絞ってや商圏を絞ってだと可能性があるが、大規模なものは難しいのではという意見が良く耳に入ったことから、黒に近い灰色というのが暫定結論だった。

The whole internet grocery phenomenon has come and gone in waves.

と、Webvanという名前を聞くと懐かしくも苦々しい思いのする方もいらっしゃるのでは。

一度は失敗の烙印を押された食品小売りのECだが、密かに再挑戦が行われている。TechdirtにThe Return Of Internet Grocery Storesというコンパクトな記事が紹介されている。
 
 
食品EC再挑戦の構図

状況としては、

A couple years ago, however, everyone started talking about how online groceries were making a comeback with folks like FreshDirect learning from the mistakes of others. It still seemed like the FreshDirect situation (being in Manhattan, mainly) was a special circumstance, but (once again) it looks like online groceries are getting attention - and they're names you might be familiar with: Peapod (under new management) is back at it, as are the huge grocery store chains Safeway and Albertsons.

再挑戦の動きが出てきているものの、

Still, people are skeptical - and not every effort is working out. Whole Foods recently shut down their own online grocery program as did Florida chain Publix - claiming not many people were using it.

相変わらず上手く行かない事例もあることこから、予断を許さずというところである。また、

I know some people are thrilled with the idea, and some companies have made it work, but with margins so tight in the grocery business, it looks like it needs to be done very carefully.

上手く行くにしても、マージンを維持するが厳しいビジネスなので丁寧な事業展開が要求される。
 
まだまだこれからが本番というのが東の海の向こうの現状とまとめられる。
 
 
日本の事例 

さて、米国で起きたことが数年経って日本で起きるというルールが成立しなくなっていることを踏まえて、日本の事例をピックアップしてみる。

楽天やちょっと切り口の尖ったOisixなどを別とすると、大手では西友が首都圏限定ではあるがオンライン店舗を開設している。品揃えを見ると、商品を絞った通販的なものではなく、普通にスーパーに買いに行った時と変わらない感覚で買い物が出来るラインナップになっている。オンラインのみのピュアプレイヤーではないため、ネット部門のみの評価は出来ないが、それなりの成果は出ていると小耳に挟んでいる。

また、同じくピュアプレイヤーでなく、店舗及びカタログ通販型の事業モデルと共存しているが、生協のパルシステムも取扱量が多く、通販と合わせて考えると食品ECの成功事例と言える。

日常的に利用して状況が良く見えているためのバイアスがあるのかもしれないが、事例を見ている感じ、日本が遅れているという分野ではないだろう。特に生協は重宝しており、共働きをしていても週末を買い物に費やす時間が減るために可処分時間が増えるというメリットも享受している。エリアによって取り扱い商品にやや偏りが発生している場合もあるが、特別なこだわりが無いのであれば、十分生活インフラとして採用して、スーパーの代替となり得る。

本格的に使い始めて一年ほどになるが、知らず知らずのうちに生活の一部となり、依存度が高まっている感覚は携帯電話に似ている。こういった一見地味なサービスが広がっているのを見るとインターネットや生活のインフラとして確実に影響力を増しているのが静かに実感出来る。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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