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CNET Japan ブログ

最終回・Blogを26カ月続けてみて

2004/12/30 09:45
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プロフィール

umeda

シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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2003年3月31日にスタートして21カ月続けてきた本連載も今日が最終回である。

読者の皆さん、長い間、ご愛読ありがとうございました。

「Blog」という言葉を知って、面白そうだから何かやってみようかなと思ったのが2002年9月のこと。当時はまだ日経BP社に勤めていた山岸君(現・CNET Japan編集長)に相談して、僕の個人サイトでBlogを始めたのが翌2002年10月のことだった。それから数えると26カ月になる。

個人サイトでBlogを始めてまもなく、2002年11月頃のことだったかと思うが、山岸君が大会社を辞めて、日本でほとんどプレゼンスのなかったCNET Japanサイトを再建する仕事に取り組む決心をしたという。そんな彼を、何か応援できることはないかなぁ、まぁそんなことを数カ月考えて、個人サイトのBlogを本欄に移行させたのが、本欄「英語で読むITトレンド」の始まりであった。

CNET Japanもそれから半年くらいで順調に立ち上がり、彼を応援するということの意味はもうその時点でだいぶ薄れていたのだが、今度は僕のほうが「インターネットで毎日書く」ということから学ぶことが多かったため、なかなかやめる気にならず、ゲストブロガーの方々のお力も借りながら、夏休みと冬休みは除いて毎日更新を続けて今日に至った。

CNET Japanもさらなる飛躍を期して新しい体制で2005年を迎えるとのこと。山岸君も何か新しい挑戦に向けて準備をしている様子。ちょうどキリがいいので、2004年末をもって本欄を終了させていただくことにした。

この21カ月、Googleの勃興やIPOがあり、Blogの普及があり、iPodがあり、ソーシャルネットワーキングがあり、「LOOP」誌連載用インタビューがあり、東京でのオフミーティングがあり、キャリア戦略論があり、スモールビジネス論があり、世代論があり、電車男があり、最後に高速道路論が加わった。新しい若い友人たちとの出会いもあり、たいへん楽しく、勉強になった21カ月であった。「ネットの向こう側には何が棲んでいるのか」を垣間見ることができたのも、アクセス数が膨大なサイトを実際に自分でやってみて初めてわかる貴重な経験であった。また、ほとんどがROMではあったが、日本の大企業に勤めるたくさんの人たちが読んでくださっていたことがアクセスログからよくわかり、とても励みになっていた。

せっせと書いた400本に及ぶ記事のアーカイブは、しばらくはCNET Japanサイト上に残してもらえることになっている。CNET Japanが「もう要らない」ということになった時点で、個人サイトに移行させて保存したいと思っている。

はてなで続ける「知的生産のための道具」としてのBlog

「さてこれからどうするか」ということであるが、Blogは続けていこうと思う。

これまで実験でいろいろと試していた「はてな」のアカウントを全部整理して、「My Life Between Silicon Valley and Japan」という「はてなダイアリー」に一本化した(アンテナもこのアカウントに移行した)。

それで、自分がこれからBlogを長く続けていけるとしたらどういうタイプのBlogだろう、ということをずいぶん考えた。結論は、自分にとっての「知的生産のための道具」という意義に集約していった。

本欄では実験的に、活発な議論がわくだろうテーマをときどきは選んでみたけれど、正直なところ「そういうことをずっと続けていきたい」と思えるほどの興味はわかなかった。議論はまあ本業の世界、つまり自分のリアルワールドの仕事で嫌というほどやっているわけだから、わざわざその上ネットでも・・・という気が起こらなかった、というのもある。毎日続けている勉強のプロセスの一部を公開するという意味合いでBlogを始めて、それを続けてみようというのが基本姿勢だったわけで、結局そこに戻っていくのだなぁということである。

新しいダイアリーでは、カテゴリーを今のところ10個用意した。その中で本欄の読者に関係があるのは、「ITトレンド」、「ITヒストリー」、「マネジメント」、「コラム」くらいかな。あとは趣味や生活をテーマにした雑記帳となるので、そちらは知人・友人との間で気軽に内容をシェアするためのものである。

カテゴリーごとに違うURLでアクセスできるので、たとえば「ITトレンド」だけならば、こちらをブックマークしておいていただければ、僕個人にまつわる夾雑物は目に入らなくてすむ。

今月から既に、「My Life Between Silicon Valley and Japan」の更新は始めているので、カテゴリー「ITトレンド」がどんな雰囲気になるかは今月分を見ていただければいい。

たとえば、本欄で1カ月に取り上げる英文記事が20-30個くらいあったとすれば、その20-30個に絞り込む前の50-100個くらいの「取り上げようかな、どうしようかな」と思うレベルの記事へのリンクは「必読記事・論考」と題して、気が向けばその記事での大切な部分の引用を含め、淡々と記録するつもりだ。別に他者に向かって「必読」と言っているわけではなく、自分に向けて言っているだけである。

また本欄用になりそうな少しまとまった題材は、たとえば、「Google and the public good」とか、「 「コンテンツ消滅」とリアル経済活動onオンラインゲーム世界」とか、「The Success of Open Source」とか、本欄の熱心な読者ならば、これらのエントリーを見てリンク先を眺めれば、僕がどんなことを書くかの想像がつくことであろう。見る人によっては、本欄よりもうんと情報量が多いと思われると思う。むろん都合がつかないときは勝手に休む。そこが本欄とのいちばん大きな違いで、すごく気が楽になる。

トラックバックと「はてな」ユーザからのコメントは受けつけるモードで始めるが、読者とのインタラクションのやり方は、これからの試行錯誤の中で決めていきたい。

結局、26カ月ほぼ毎日続けてやってみて、Blogの僕にとっての意義は、「インターネットの向こう側に置いておいて、どこからでも使えて、書き込んだ内容を知人・友人・仕事仲間(そして、ネットの向こう側にいる見ず知らずではあるが興味・関心を同じくする人たち)と共有できる、どんなノートよりもどんなデスクトップソフトよりも便利で気軽な、知的生産のための道具」というところに煮詰まっていった。

Blogのそんな性格をさらに極めていくには、Googleをはじめとする他の道具やネット上の各種情報アーカイブの存在も前提に、必要最小限の労力でどのようなノートを作っていくべきか、ある情報に出会ったときにどんなメモを残しておくと後々まで考えたときに最も良いかなど、「インターネット時代の知的生産の方法」という課題を「はてなダイアリー」を使いながら思考実験していきたいと思う。Blogとは実に融通無碍なものゆえ、人それぞれが自分にとっての意義を自由に見出すことで、総体としてさらに発展していくものなのだと思う。

では皆様、よいお年をお迎えください。2005年がより良き年でありますように。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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