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進歩するネット技術、ビジネスとして持続するには?

2004/07/23 09:43
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プロフィール

umeda

シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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[ゲスト] 川野俊充 Toshimitsu Kawano
7月20日(火)〜7月23日(金)までの間、梅田望夫さんの代わりに川野俊充さんがゲストブロガーとして再び登板します。前回の川野さんのゲストブログはこちらからご覧下さい。川野さんの経歴については川野さんが運営するAbacus::blogをご覧下さい。

ゲストブログの最終回である今日は、これまで3回の話を踏まえ、最近の自分の問題意識を少し整理させていただくことにする。読者の皆さんからのインプットを頂ければ幸いです。

RSSフィードをどうやって利用するか

一昨日のエントリで個人的にいろいろとお問い合わせをいただいたのが、Yahoo! News Searchの検索結果をRSSで引き出したものとGnews2RSSの出力結果をどうやって読むのか分からない、という内容だ。RSSにはいろいろな読み方があって、人それぞれに合った方法を見つけるしか無いが、私は前述のように全てBloglinesに登録して読んでいる。Bloglinesで無料のアカウントを取得し、ログイン後、MyFeedsタブにあるAddリンクをクリックして、http://ではじまるRSSフィードの在処を登録すれば良い。

例えば、Yahoo! News Searchからマイクロソフトのニュースを追いたい、と思う場合は
http://jeremy.zawodny.com/ynews-search-rss.php
のフォームにMicrosoftと入力してgoボタンを押し、得られたURL:
http://search.news.yahoo.com/usns/ynsearch/categories/47/
index.html?p=Microsoft

をBloglinesに登録する。Google Newsから追いたい場合は
http://www.voidstar.com/gnews2rss.php
のフォームに Microsoft と入力し、得られたURL:
http://www.voidstar.com/gnews2rss.php?num=15&q=Microsoft
を登録すれば良い。Yahoo!は大手のメディアからシンジケートされて来たソースが多く、Googleはそれに加えてローカルのメディアなど、幅広い範囲からニュースを集めてくるので比較すると面白い。

もちろん、RSSにこだわらない場合は、
http://finance.yahoo.com/q?d=t&s=MSFT
をきちんとブラウザでチェックしても良いし、メールで受け取るなら
http://www.google.com/newsalerts?q=Microsoft&hl=en
からGoogle News Alertsを登録すればいい。ただ、必要な情報をできるだけRSSで引き出すようにしておくと、余計な情報や広告を見たり、異なるアプリケーションを行ったり来たりしなくて済むので、なにかと便利だ。

また、設定したRSSを巡回した結果を常時画面上にテロップとして流してくれるアプリケーションや、RSSの巡回結果を定期的に指定のアドレスにe-mailとして送信してくれるshellスクリプトなどもネットを探すと見つかるので、まだまだ工夫のしどころは沢山ある。検索結果があまり芳しくない場合は、検索対象に関連する企業のティッカーをキーワードに入れるのがコツだ。

ネットのAPIを使って「必要なビット」を集める

それにしても、情報の上澄みを掬うことがどれほど簡単になったかを実感せざるを得ない。新聞の関連記事の切り抜きを取り寄せるファックスサービスがかつて(もしかしたらいまでも?)ビジネスとして成立していたとは信じられないくらいだ。もし、あなたの会社で誰かがそれを仕事としてせっせとやっているなら、その人にはネットにあるAPIを叩いて「必要なビット」を寄せ集める方法を教育するといいだろう。

ネットに漂う「必要なビット」を集めてくる行為すなわち、ネットをscavenge(漁る)することは、もうやり方を知っていれば誰でもタダでできるという世界になっているのだ。

こうして情報そのものの価値は限りなく0に近づき、ニュースもそう、就職情報もそう、人間関係の情報もそう、商品の価格もそう、いままでこうした情報を1カ所に集める事がmust haveな価値を生み出して来たが、それらがふと気がつくとnice to haveなサービスに格下げされてしまう危険性が常にあるのが今の世の中だ。

一昨日紹介させていただいたようなmust haveな価値を提供できる事業体はほんの一握りで、特にネットの世界ではwinner gets allという諸行無常が当たり前。nice to haveなサービスはなるべく短時間で多くの人を集め、must haveなサービスに買収されるしか道が無いようにも見える。

これは革新的な商品やサービスをひねり出したとしても、決して状況が変わらない。昨日紹介したiTunes Music Storeもオンライン音楽販売で70%以上のシェアを持つ、ダントツのトッププレーヤーだが、ここでは利益を出していないという事はJobsも明言しており、iPodの販売というリアルビジネスが利益の源泉となっている。

ネット上の利益はリアルビジネスから

「ネットはリアルビジネスをてこ入れすることしか実は出来ないのではないか」というのが最近の私の問題意識だ。Amazon.comもeBayも本質はモノを動かすというリアルの世界が本業だし、Googleだって現状は広告代理店というリアルビジネスだ。

確かに、韓国などではゲームの世界の土地を売買する、なんていう完全にバーチャルな世界が生まれつつあるが、本当にそれが「持続しうる=成長し続けると言う資本主義の仕組みの前提を受け入れられる」のか私にはよくわからない。

いま日本では米国以上の熱気で、ネット企業が沢山生まれ、買収劇が繰り広げられているが、それらの企業のビジネスの本質がリアルビジネスに根ざしているかどうかを確認すると、買収劇の筋の善し悪しが見抜けるのではないだろうか。

派手さでもなく、ネームバリューでもなく、要は本業しっかりしていますか?という当たり前の感覚を持って日本のネット企業のありようを俯瞰すると、面白い側面が見えてくるものと思う。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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