アップルはシリコンバレーではやはり特別の会社である。ジョブズが行う「製品デモを含むスピーチ」のカリスマ性は見る人を魅了するものなのだが、1月7日、サンフランシスコで開かれているマックワールドでジョブズがキーノートスピーチをした。さすがにシリコンバレーのローカル紙・San Jose Mercury Newsは、豊富な情報量でマックワールドをカバーしている。
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シリコンバレーでは頑固に今でもマックを使い続けている人も多いし、ウィンドウズを使っている人の中にも「仕方ないから」といつも言い訳を考えながら使っているマック・ファンも多い。僕も97年に独立するまではずっとマック・ユーザーで、お正月恒例・サンフランシスコのマックワールドには毎年出かけていたものである(90年代前半には東京から出張したこともある)。「独立するまでは」なんて、思わず無意識のうちに書いてしまうのは、「本当ならばマックを使い続けたかったんだけど、社会に適応しないと商売をやっていけないのですよ、すみません」というような気分(改宗、転向した後ろめたさみたいなもの)を含んだ言い訳なのである。
しかしジョブズという人も本当にしつこく我が道を行っている。このへんの連中は皆、そういう彼を、心のどこかで深く尊敬しているのだと思う。