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Google、ペイパーポストのブログマーケティングで謝罪

2009/02/10 19:28
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渡辺隆広

日本でSEOを始めた第一人者として知られるアイレップサーチエンジンマーケティング総合研究所 所長の渡辺隆広氏が、競争の激化する検索市場をビジネス、マーケティング、テクノロジーの各方面から掘り下げます。
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Google公式ブログにて、ブログマーケティングの活動を中止したこととその謝罪文が掲載されています。

今回、そのプロモーション活動の一部でブログを活用したことが、Google のサーチに関するガイドラインに違反することが判明し、このプロモーションに関しては中止しました。ご迷惑をかけた関係者各位とユーザーの皆さまにお詫びするとともに、再発防止に向けて、透明性の高いコミュニケーションに努めてまいります。 [Google のマーケティング活動について]

この謝罪文だけでは何だかよくわからないのですが、TechCrunchなどいくつかのブログが報じているように、CyberBuzzというお金を払ってブログ記事を書かせる、いわゆるペイパーポスト(Pay Per Post)ブログマーケティングを利用したことが問題とされているのでしょう。GIGAZINEのこの記事もわかりにくいですが記事とみせかけた"広告"ですし。

『サーチに関するガイドラインに違反』とは、一体何に違反したのか。

実は、以前から米Googleはブログやインタビュー、カンファレンスでの講演において、ペイパーポスト記事は品質ガイドラインに違反するとして、再三にわたりウェブマスターに対して注意喚起を行ってきました。

たとえば2007年12月1日には、米GoogleエンジニアのMatt Cutts氏が自身のブログにて、ペイパーポストはガイドライン違反だと指摘していましたし、Pubcon(カンファレンス)でもペイパーポスト記事にnofollowをつけるようにアドバイスしていました。

Googleがペイパーポスト記事に否定的なスタンスをとるのは、次の論拠に基づいています。つまり、お金目的で記事を書く人は、その話題について十分な調査も知識もないままに適当に正確性や信頼性に欠けた記事を書き、ネットに公開していきます。それが多数のブロガーによって生成されていけば、検索結果は検索利用者に無益なコンテンツで溢れかえってしまうため、検索品質を保護するためにPageRankの調整を行わなければならなくなってしまうわけです。だから、Googleはペイパーポスト記事を書くなら、それが広告であることを明示すること、nofollow をつけて検索結果全体に影響を及ぼさないようにウェブマスターにお願いをしてきたわけです。

もちろんウェブマスター側の中にはそんな忠告に耳を傾けず、平気でペイパーポストを使ってリンクを集めていく人も後を絶ちません。だからGoogleも、そうしたペイパーポストブロガーの影響を排除するためにネットワークを丸ごと評価ゼロにするなどの対抗措置をとってきました。

話を戻しますと、以上のようにGoogleは「ペイパーポストやるな、やるならnofollowつけよ」といってきたのに、今回のグーグル日本のブログマーケティングは、ペイパーポストを利用した、nofollow をつけさせなかったので、これは米国で発信してきたガイドラインと照らし合わせれば自ら違反していることになります。そんなわけで、撤回して謝罪をしたのでしょうね。

まぁ、今回の1件により、どのブログがCyberBuzzに参加している = お金貰って記事を書いていることがある のかが判明したわけで、この失敗を生かして問題のブログサイトやブログネットワーク(CyberBuzz)のPageRank調整を行ってきたら、それはそれですごい気がします。冗談です、でも、今回の件で多くのブログにペイパーポスト記事を書かせてしまったのですから、"検索品質を維持するためにも"何らかの対応を行わないと検索利用者の利益になりません。何らかの措置をとらざるを得ないと思います。でも種をまいたのはGoogle自身。一体、どうするんでしょうか。

追記:なんて文章を書いていたら、CNETさん、きちんと取材されて違反箇所を確認していました。やはり、CyberBuzzによるペイパーポストがリンク購入に当たる点が問題となっていたようです。まぁ、Googleが示しているガイドラインはよくわからないものも多いし、日本法人の担当者が把握できていなかったのも致し方ないでしょう。

サーチのガイドライン云々の前に、ペイパーポストそのものの是非について考えてみればよかったのに :p

■追記(2009/02/12 13:00):米GoogleエンジニアでWebスパム担当チーム責任者のMatt Cutts氏が、twitterにてGoogle Japan (google.co.jp)のPageRankを9から5に落としたことを明らかにしました。理由は言及していませんが、今回の件が原因でしょう。ウェブスパムチームのトップとしては、これくらいの対処しないと世界中のウェブマスターに対して示しがつかないのでしょうかね。

Google.co.jp PageRank is now ~5 instead of ~9. I expect that to remain for a while. mattcutts, twitter

なお、この事件は「リンクを購入した(’PayPerPostを利用した)側がペナルティを受けた初の事例」かもしれません。従来、リンクを販売したサイトがPageRank下落などのペナルティを受けることはありましたが、リンクを購入した側のサイトがペナルティを受けたことは、たぶんありません。少なくとも私はそういう事例を見たことがありません。ただ、いつ購入側にもペナルティを課すようになるか関心を持っていました。まさかGoogle自身がその第1号(?)になるとは。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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