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"Googleキラー"と呼ばれたWiseNutがサービス終了

2007/10/04 12:57
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渡辺隆広

日本でSEOを始めた第一人者として知られるアイレップサーチエンジンマーケティング総合研究所 所長の渡辺隆広氏が、競争の激化する検索市場をビジネス、マーケティング、テクノロジーの各方面から掘り下げます。
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2001〜2002年頃に検索業界でよく見かけた話題の1つが「Googleキラー」だ。"PageRank" という(当時は)革新的と注目された技術で急速に人気を広げるGoogle、それに対抗する新興検索エンジンを呼ぶ言葉として用いられた。

その代表がTeoma(テオマ)とWiseNut(ワイズナット)だった。後者については楽天に買収される直前のLycos JAPANが採用する形で日本でもサービスを提供したことがあり、利用した経験がある方もいるだろう。両社ともに、基本的には当時Googleが抱えていたPageRankの問題点を克服するアルゴリズムをひっさげることで検索の関連性を高めようとするアプローチが注目された(Teomaは"Subject Specific Popularity"、WiseNutは"Context Sensitive Link Analysis"など)。

Teomaはその後、Ask Jeeves(現Ask.com)に買収された(2001年9月)。AskはTeomaのアルゴリズム検索技術を獲得し、進化させ、今日に至る。Googleのように飛躍的に成長することはできなかったけれども小さなマーケットシェアを確保し(comScore 2007年8月でAsk.comは4.5%シェア)技術を生存させることはできた。

ワイズナット、検索サービスを終了。2007年9月末

一方のWiseNutは、残念ながら2007年9月末でサービスを終了してしまった。現在WiseNutのホームページにアクセスしても "We're sorry, but this site is no longer available. Please visit www.looksmart.com to learn more about other LookSmart products." というメッセージが表示される。

WiseNutは2002年3月にLookSmartに買収されているのだが、私はこれはディレクトリ検索しか持たなかったLookSmartがWiseNutのウェブ検索技術を手にすることで市場で生き残ろうとする試みと考えてた。日本でも一時期、「wisenut.co.jp」の文字が入ったノベルティグッズを配布していたこともあり、再び日本市場でもサービスを展開するつもりがあるのだろうと、時折ウェブサイトを訪れてはいたのだが、日本語はきちんと処理できないし度々サーバがダウンしたりメンテナンスに入ったりという有様だった。そのうちLookSmartの業績も悪化し、日本やオーストラリア法人は身売りされ(日本はバリューコマースが買収、しかし残ったのはマッチスマートだけ。オーストラリアは現地のSensisが資産を引き継いでいる)、米国法人もWiseNutへの開発コストは割けなかったのだろう、今回のサービス終了に至っている。

ちなみにWiseNutを開発したYeogirl Yun氏は現在、米Become Inc. のCTOを務めている。Becomeはショッピング専門の検索サービスとして日本でもサービスを展開している(ビカムの取り組みについて上野氏とYun氏の話)。型番が完全一致でないと検索できないなど少々不便を感じることもあるけれども(例えば、CF-Y7BWHAJR [完全一致]は検索にヒットするが、CF-Y7BWH [部分一致]はゼロ件表示となる。CF-Y7BWHは2件ヒットという仕様の方が便利だと思わない?)、レビューだけ読みたいといった場合には便利な検索エンジンだ。

最近"Googleキラー"と呼ばれるのが米Powerset。とはいえ、これまでさんざん情報をクローズドにして"Googleを超えるのでは?!"というイメージだけが先行してきた感もあり、実際の技術の可能性が全く見えていない。ぜひ名前が呼ばれるだけでなく市場に存在感を示し、ユーザーから支持されるよう注力してほしいものである。ちなみにPowerset Labからクローズドベータの応募を受け付けているので、順番を待てば利用することが可能だ。

[UPDATE] 一部、補足説明を追加しました 10月4日 17:00

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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