デジタル音楽時代の問題のひとつになっていることがある。例えば、あるアルバムに収録されている曲を1曲99セントで2、3曲買って、そして、数回聞いた後、やはりアルバムを購入したいと思ったとする。
問題は、残りの9曲を個別に購入するか、9.99ドルを払ってアルバムを購入するかの2つの選択肢があるのだが、いずれの方法をとっても、すでに購入した曲について何の恩恵を得られないために、なんとなくアルバムを購入する意欲がそがれてしまうことである。
つまり利用者が楽曲を入手しないばかりか、音楽業界もお金の一部を宙に浮かせていることになる。
ある情報筋がCNET News.comに伝えたところによると、Apple Computerとレコード会社はこの問題に取り組み始めているという。iTunesの顧客はまもなく、アルバムを購入する際にすでに購入したシングル曲については恩恵を得られるようになるかもしれない。
GartnerのアナリストであるMike McGuire氏は、もしそれが本当だとすれば、こうした動きは不必要な障壁を取り除くことになるという。
「さらに消費者に優しい取引になるという意味で、これは理にかなっている」とMcGuire氏は言う。「結局のところ、他の8曲に価値が見出されるか否かに依存することになる」(McGuire氏)
Appleはすでにアルバムの価格設定について柔軟性を示しはじめている。同社は一部のクラシックロックのアルバムを7.99ドルで販売し始めた。これは通常の価格より2ドル安い。Bon Joviの同名のデビューアルバムを含むアルバム2、3枚にいたっては、5.99ドルで売られているものもある。
Appleの関係者はコメントを控えている。
Posted by Ina Fried(CNET News.com)