「Microsoftのブロガー」であるRober Scoble氏が同社を退社するとの話が米国時間6月10日前後に広まったことで、ブログ界は騒然となっている。
当然のことながら、同氏の退社理由についてはさまざまな陰謀説が飛び交っている。しかし当の本人によれば、退社に関して謎めいたことは何もないという。
同氏は自身のブログにおいて、PodTech.netで働くためにMicrosoftを退社すると書いているが、詳しい退社理由については同氏とMicrosoftにしか判らない。同氏は、新会社でのチャンスが大きく、それを逃すことはできなかったと皆に思って欲しいようだ。
それはIT業界ではよくあることだろう?人は転職する。そしてその理由はさまざまだ。
とは言うものの、Scoble氏は、Microsoftに関する生の情報を定期的に公開する最も知られた情報源の1人であった。同氏はMicrosoftに関して書くに値すると判断したことであれば何でも書く自由を与えられていたが、Microsoftは同氏のブロガーとしての自由を尊重しなくなっていたという憶測もある。
われわれがこの件についての全容を知る日が来るのだろうか?おそらく来ないだろう。だからといって、Scoble氏と、Gates氏やMicrosoftの間に何か不都合なことがあったと憶測する理由にはならない。逆に、陰謀など一切なく、Scoble氏にとってはPodTech.netがよい選択であったのだと思うのが当然だ。
それでも、Scoble氏の退社は、業界においておそらく最も尊敬されている影の広報をMicrosoftが失うという点で大きなニュースであることに変わりはない。そしてこのことは、できるだけ人を惹きつけたいMicrosoftのような組織にとって、よいニュースであるはずがないのである。
Posted by Daniel Terdiman