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グーグルvsMS--IE 7の「検索窓」で応酬か

2006/05/02 22:17
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CNET Japanの編集スタッフと米国CNET News.comのスタッフが、手に入れつつもニュースに乗せ切れなかったITやインターネット、モバイル関連の情報や取材でのこぼれ話、うわさ話をお送りします。
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今年夏に登場予定のInternet Explorer 7(IE 7)。ブラウザ市場で圧倒的な優位を誇るIEの新バージョン、しかもMicrosoftにとっては久方ぶりの大型アップグレードとあって、否が応でも注目が高まっているところですが、このIE 7に追加される「検索窓」(検索キーワード入力欄)をめぐって、GoogleとMicrosoftの間でジャブの応酬が始まっていると、New York Times紙が伝えています

先週、2番めのベータ版が公開されたIE 7は、ご存じのように、セキュリティ対策が強化されているほか、タブブラウザやRSSリーダーなどの新たな機能も追加されています(これらは、FirefoxやAppleのSafariなどの競合ブラウザにはいち早く実装されていたものです)。また、右上端ツールバー横には検索入力欄も組み込まれました(YahooやGoogle、MicrosoftのMSNなどから出ていたアドオン形式のツールバーの一部としてではなく、デフォルトで検索窓が内蔵されるのは、IEではこのバージョン7が初めて)。

ところが、この検索窓のリンク先(クエリ送信先)がデフォルトではMSNの検索エンジンになっている。そのことに対し、Googleが米司法省やEUに懸念を伝えた、とのことです。

この検索窓からの収入が当てにできるようになったことを受けて、Operaがそれまで有料で配布していたブラウザを無料化(無料版ではバナー広告の表示を中止)した例からもわかるように、近年ではこの直接検索ができるキーワード入力欄の価値が高まるばかりなのは、すでにご存知の通り。NYTimes紙では、現在約100億ドルの規模を持つ検索広告市場の今後の成り行きが、この検索窓のあり方によって左右されかねないとした上で、これは1990年代後半のブラウザ戦争の時にMicrosoftが採ったのとよく似た戦術ではないか・・・そんなふうにGoogleが主張していると記しています(「すわ、独禁法訴訟の再来か」と、読むほうも一瞬色めき立ちます)

さらに、Googleのキーパーソンの1人であるMarissa Mayer氏のコメントとして:

"The market favors open choice for search, and companies should compete for users based on the quality of their search services," said Marissa Mayer, the vice president for search products at Google. "We don't think it's right for Microsoft to just set the default to MSN. We believe users should choose."

(「市場は検索に関してオープンな選択を好んでおり、各企業は自社の検索サービスの質で競争すべきだ。Microsoftがリンク先のデフォルト設定をMSNにするのは正しいことではないと思う。ユーザーが選択すべきだと考えている」)

としながら、Googleではユーザーが初めてIE 7を立ち上げる際に明示的に選択できるようにするのが最善のやり方で、具体的には好きな検索エンジンの名前を入力するか、複数の人気検索エンジンの一覧からドロップダウンで選べるっといった簡単な選択方法も採れるのではないか、と主張しているとか(ちなみに、FirefoxやOperaでは黙っていてもGoogleが検索窓のリンク先の第1候補になっている点について、Mayer氏は「それらのブラウザでも選択肢は制限されないほうがいい」と述べています)。

 なお、Googleでは、この検索窓(が付いたIE 7)が出回った場合、30-50%のユーザーがそれを使うと推定しているとのことです。

対するMicrosoft側はどうかといえば:

"Microsoft replies that Google is misreading its intentions and actions. It says the default settings in the browser, Internet Explorer 7, are easy to change."

(「GoogleはMicrosoftの意図や行動を誤解している。IE 7のデフォルト設定は簡単に変更できる」)

と応えており、さらに:

"Microsoft replies that giving users an open-ended choice could add complexity and confusion to the browser set-up process, while offering a few options would be arbitrarily limiting."

(「Microsoftはユーザーに無制限の選択肢を提示すれば、ブラウザのセットアッププロセスが複雑になり、混乱を招きかねない。かといって、2、3種類の選択肢を示すだけではあまりに恣意的すぎる、と応えた」)

と考えているとのこと。そして:

"Instead, those wanting to pick a new search-box option in the new browser need to click through a menu with options like "Get Search Providers," which links to a Web page with six search engines including Google and 16 "topic search" sites, from Amazon to MTV to Wal-Mart."

(かわりに、IE 7でデフォルト以外の選択肢を望むユーザーは「Get Search Providers」といったオプションを選ぶと表示される選択メニューのなかから、好みのリンク先を選ぶ必要がある。この選択肢のなかには、Googleを含む6つの検索エンジンのほかに、AmazonやMTV、Wal-Martなど16の「トピック検索」サイトがある)

との考えだそうです。

さて、ここまで読んだところで、「実際にはどうなんだろうか」と遅まきながらIE 7をインストールしてみたところ、どうした案配か、とくに自分で設定した覚えもないのに、デフォルトの検索エンジンがGoogleになっていました!

こういうケースが例外的なものなのか。そうだとすれば、どんな場合にそういった(Googleが自動的に選ばれる)ことが起こり、どういった場合に起こらないのか・・・。これらについては、今後さらに調べていければと思います。

いずれにしても。GoogleとDellとの提携交渉についての記事を以前に出しましたが、そのなかにもあるように、検索のための誘導口をめぐっては巨額のお金が動くということで、この検索窓をめぐるジャブの応酬が、DellやHPをはじめとするPCメーカー各社を巻き込んだ(スペースの確保のための)入札合戦にも発展しかねないと、NYTimes紙は結んでいます。

坂和敏(編集部)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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