IBMのUnix系オペレーティングシステム(OS)の「AIX」は2006年1月で生誕20周年を迎える。
同OSが初めて登場したのは、1986年1月である。当時はAT&Tが最初に開発したOSに手を加えた無数のバリエーションが存在し、広く使用されていた。それから20年の月日が経ち、Unixはメインストリーム市場に浸透した。その中でUnixのバリエーションは淘汰され、生き残るはIBMのAIX、Sun Microsystemsの「Solaris」とHewlett-Packardの「HP-UX」のみとなった。
しかし、IBMのAIXは批判を受けている。というのも、SCO GroupがIBMに対し訴訟を起こしたからだ。AT&TのUnixとIBMとの契約を引き継いでいるSCOは、IBMがAIXとDynix(同じくIBMが1999年に買収したUnix)からのコードを、オープンソースのLinuxに一部使用したと主張している。その結果、2003年SCOはIBMのUnixライセンスを無効にしようとした。
IBMによると、SCOの主張は完全に言いがかりで、同社のライセンスは有効だという。SCOとの訴訟が始まってから数年、IBMはUnixサーバーシェアを拡大してきた。また、IDC調べでは2005年第2四半期に売上トップになった。
IBMがLinuxにも力を入れていることに関して、Sunは、IBM内で確執ができていると非難しながらも楽しんでいるという。たしかに、あるIBMのサーバー部門幹部はLinuxがUnixの「必然的な後継者」だと呼んでいる。しかし、同社はAIXの開発に固執している。例えば、2005年12月には、テキサス州オースティンにAIX Collaboration Centerを開設することを発表し、200万ドルをそれに費やし、AIXのソフトウェアの検証や、AIXに革新をもたらす実験を行なうと述べた。
Posted by Stephen Shankland