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国際競争とMOT Part 2

2005/06/30 12:00
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前回のまとめ

 前回は、日本がどのような経過をたどって「オペレーションマネジメント」の得意な産業構造になったか説明した上で、日本の近隣諸国、特に中国と韓国が「オペレーションマネジメント」分野だけではなく、「テクノロジーマネジメント」についても強化してきているという内容でした。
今回は日本が今後国際競争力を強めていくためにどのような戦略をとるべきかを述べます。

日本がとるべき戦略とは

 日本がどのような戦略を持って国際競争力を強めていくかを考えるために、名著「競争の戦略」を用いて考えます。

 この本はハーバード大学教授マイケル・E・ポーター氏によって書かれ、ビジネススクールのテキストとしてよく用いられます。同教授は史上最年少でハーバード大学教授になり、現在までに多くの著書、記事や論文を執筆しています。現在アメリカなど世界8カ国の政府に対して政策提言を行っている戦略研究家です。

 「競争の戦略」では3つの基本戦略を挙げています。
 その3つの戦略とは
 1 コストリーダーシップ戦略:低コスト化により低価格でも収益を生む戦略
 2 差別化戦略:差別化によって、顧客のロイヤルティ化を実現する戦略
 3 集中戦略:資源の集中によって、低コストや差別化を実現する戦略
です。今回は戦略論の話ではないので、詳細の説明は割愛しますが、日本が戦後とってきた戦略は「コストリーダーシップ戦略」であり、この戦略はアジア各国がすでに自国の優位性を持って選択している戦略です。

 日本が戦後作り上げてきた「オペレーションマネジメント」手法は、すでにアジア各国が取り入れ、米国も80年代の日本の隆盛を見て研究して体得し、さらにシックスシグマという形で日本に逆輸入しているのです。すでに「オペレーションマネジメント」では国際的に差別化は取れません。「オペレーションマネジメント」の目指す生産の効率化による低コスト化という、ポーターの「コストリーダーシップ戦略」をとるのではなく、「テクノロジーマネジメントによる差別化戦略」をとるべきではないでしょうか。

 日本の企業は短期的な技術投資、例えば現在の技術を一部改良したような技術ではなく、長期を見据えた技術戦略の策定と投資が急務であると考えます。

 経済学者であるJ.A.シュンペーターが著書「経済発展の理論」で述べた「真の経済発展は、経済外の与件の変化に対する適用過程ではなく、その経済内部から生み出される自発的『発展過程』にある」と示したとおり、日本に必要なのは国内からの長期的な「プロダクトイノベーション」であると考えます。

 結論として、日本は今後「プロダクトイノベーションを起こすためのテクノロジーマネジメントによる差別化戦略」をとるべきだということが言えるのではないでしょうか。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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