私はB2B企業に在籍しています。最近個人的にも世の中的にもTwitterの普及は目を見張るものがあり、当社でもTwitterの企業アカウントの取得を検討する動きがあります。Twitterの企業アカウントは既に多数存在しますが、それらは主にB2C企業であり広報活動を主目的としているように見えます。
- 自社の製品をもっと身近に感じて欲しい
という思いで、会社の広報担当者が定期的につぶやいている事例が多いようです。
しかし私の会社は(主に)B2B企業です。B2B企業としてはTwitterの企業アカウントを(対外的に)どのように活用すれば良いのでしょうか? そんなことを考えていたら『B2B企業がツイッターを使うメリットは低い、がカスタマーサポート目的ならグッド』という記事を見つけました。なるほどもっともです。
でも待って下さい。本当にそれだけなのでしょうか?!ここではB2B企業における企業アカウントの活用方法を改めて考えてみたいと思います。
B2B企業のTwitterアカウント開設目的は?
B2Bの企業がTwitterアカウントを開設する目的は、私の頭で考えただけでも以下が上げられます。
1.リクルーティングツールとしての利用
- 新卒・中途採用の募集チャネル
- 会社の雰囲気の発信
2.会社のブランディングツールとしての利用
- 製品・サービス情報の発信による企業ブランディング
- 業界NEWSの発信による企業色の明確化(我々はどういう業界の何屋さんか)
3.製品・サービスのカスタマーサポートツールとしての利用
- 個客に対するカスタマーサポートのチャネル
- 製品・サービスに対するファーストコンタクトのチャネル
- 個客満足向上の為の情報発信
4.セミナー等のイベントにおける集客・PRツールとしての利用
- セミナーの開催告知
- セミナーの実況中継
Twitterの特性として、RTによるクチコミバイラル効果が期待できるため、ネットの表面に出てきにくい情報を訴求するのには効果的なようです。そういう意味からも、1と4はTwitterに合っていると思います。
逆に圧倒的に向いていないと思うのは2です。一般的に考えるとB2B企業アカウントにおけるフォロアーの数は頑張っても5,000程度です。「より多くの人に情報を発信する」という利用目的は明らかにTwitterには不得意に見えます。
ただし例外的として、その企業アカウントのフォロワー全てをその企業の情報を欲しがっている人達で構成できればその限りではないと思います。
企業アカウントのつぶやきを見ていて思うこと
この記事を書くに当たってB2B企業のTwiterアカウントを10程度フォローしそのつぶやきを分析してみました。 そのTLを読んでいて感じたのは以下です。
- 普段はほとんどつぶやかれていない。
- たまに業界NEWSがTLに流れるがそのアカウントによる情報発信の意味がないように思える。(NEWSサイトでの情報取得で十分)
- たまにPR活動の集客をしているがその頻度は月に1回程度。
- イベントの中継をしている時に限ってはTLがすごく活発になる。
- リクルーティング目的のアカウントは直接採用に繋がっているようには見えないが採用活動をサポートしているようには見える。
一番感じたのは、「B2B企業アカウントを使ってつぶやく目的が何なのかよく分からない」という点でした。単純につぶやきを見ていて、リクルーティングに使用したいのか、情報発信をしたいのか、集客をしたいのかよく分かりません。その時の目的に応じて適切につぶやかれているようにも見えます。
それともTwitterはそれらの目的に対し包括的に利用できるツールなのでしょうか?
現時点の解答
B2B企業がTwitterを利用する場合は、以下を目的にすべきかと思います。
- リクルーティングをサポートするツールとして使用する
- イベントにおける集客・PRツールとして使用する
上記は特にネット系のベンチャー企業で有効だと思います。うまく使えば「その企業の雰囲気」というわかりづらい情報を個人に届けることが出来そうです。
個人的には裏技として、
- 企業活動の全てを包括的に伝達する多目的ツールとして使用する
という方法もアリかと思います。簡単に言うと「とりあえずアカウントとって使える時に適切に発言すればいいじゃん」ということです。一見適当に見えますが、もしかするとTwitterはそのキャパシティーを持ったツールなのかも知れませんよ。